第1話風の精霊現る



風の精霊現る



「はぁ、はぁ、はぁ・・・」
男は剣を持って戦っていた。
その男は疲れきっていた。
それは、見た限り剣や弓などを使って戦っていた、今みたいに銃やミサイルなどを使った戦いではなかった。
昔の、それも遠い時代のような感じがした。
そこに女の人が遠くから走ってくる。
「フェルス様」
「セレス!!」
男はフェルスと呼ばれ、女はセレスと呼ばれた。
「死ねー!!」
敵と思われる男が剣をフェルスに振りかぶった。
ズシャ・・・・
「ぐはっ・・・」
「フェルス様!!」

ガバッ・・・
俺はベットから勢い良く起き上がった。
「なんだったんだ、あの夢」
妙にリアルな夢だった。
起きた俺はパジャマから普段着に着替えた。
俺は朝ごはんを食べに部屋からでた。
そして、台所に行くとシャオがテーブルにおかずを置いている姿が目に入った。
「太助様、おはようございます」
「おはよう、シャオ」
そして、キリュウ、ルーアン、フェイが自分の部屋から出てきてテーブルに座った。
「いただきます」
そしてみんなが食べ終わった頃
ピンポーン
「宅配便でーす、はんこお願いします」
「はーい」
シャオは印鑑が置いてある場所から印鑑を取り出し、宅配人に差し出されたものにはんこを押した。
「失礼しましたー」
そして宅配人は出て行った。
「太助様宛です」
「俺宛?」
シャオは包を持っていった。
俺はビクッとした。
また親父から送られて来たに違いないと思ったからだ。
「シャオ、誰から?」
「宋 犀誡さんからです」
「誰だろ?」
俺はこの人を知らなかった。
「親父の知り合いかな?」
「開けてみますか?」
「ああ」
俺は親父以外の人が送ってきたものが妙に気になった。
いつも親父からだからかもしれない。
そしてシャオは包を開けると琵琶が入っていた。 「なにこれ?」
「これは、琵琶です、太助様」
キリュウ、ルーアン、フェイも見に来た。
「懐かしい、琵琶か」
「な〜んだ、食べ物じゃないのか」
俺は手にとって見てみた。
すると、琵琶の周りに風の渦が出来てきた。
「な、なんだ!!」
俺は琵琶を離すと渦を巻いた琵琶は宙に浮いた。
どんどんと渦は大きくなり、俺ぐらいの渦が出来た。
「ま・・まさか・・」
そして渦が消えると、女の子が琵琶を持って立っていた。
「はじめまして、私は癒治風天、鴻安と申す、主様の名は?」
俺はため息がでた。
そして、俺は落ち込んだが、もうどうしようもなかったのであきらめた。
「やっぱり、こうなるんだ・・・俺は、七梨太助」
「あ、鴻安さん!!」
俺の横にいたシャオは鴻安の名前を呼ぶと、うれしそうな顔をした。
「太助様、私がお墓参りに言った時、あった精霊さんです」
「あの、シャオが言ってた人が、鴻安なの?」
よくよく考えれば、名前を思い出すとシャオが鴻安と言っていたことに気づいた。
「鴻安殿がシャオ殿の言っていた精霊か」
キリュウも興味津々に見ていた。
「また、ライバルが増えたわね!!」
ルーアンは嫌な顔をして、自分の部屋に戻って言った。
「ん、今ルーアン殿、また、と言ったが私も入っているのか!!」
キリュウがルーアンに聞くとルーアンは階段の所で止まった。
「あんたも、ど〜せたー様のこと好きなんでしょ?」
「ち・・違うぞ、ルーアン殿!!」
キリュウは顔を真っ赤に染めて全否定していた。
「あ〜ら、そんなに顔を真っ赤にしちゃって」
ルーアンは自分の部屋に戻っていった。
キリュウは、俺の方に顔を向けてきた。
「主殿、ルーアン殿のことは気にするな、シャオ殿も」
キリュウはまだ顔を赤くして、俺とシャオにそう言うと部屋に戻っていった。
「鴻安か・・・」
「そうだ、まだ俺とシャオ以外は紹介してなかったな」
俺は話の流れで紹介していないことに気づいた。
「え〜と、この子がフェイで、さっき先に二階に上がっていったのが、慶幸日天ルーアン、そのあとに上がっていったのが万難地天キリュウ」
俺は簡単に説明した。
「そういえば、鴻安の使命って何だ?」
「そういえば、言ってませんね、私は、人を癒すのを使命とします・・・主様、疲れてますね、癒して差し上げましょう」
「太助様、良かったですね」
シャオはニコッと笑った。
「ああ、なら癒してもらうか」
「では、癒魂曲『癒し』」


鴻安は琵琶を弾き始めた。
その曲は体の力を和らげ、心地よい気分になってきた。
その時、2階からキリュウが降りてきた。
「主殿、試練をしに行くぞ」
「今から?」
「そうだが?」
鴻安は琵琶を止めた。
「私も言って見ていいですか?」
「別にかまわんが・・・」
そして、キリュウと俺、鴻安は試練をするため森の中に行くことになった。
キリュウは短天扇を広げ、大きくして乗った。
「主殿も乗られよ」
「ああ、よっと」
少し浮いている短天扇にジャンプして飛び乗った。
「では私は、風龍」
すると、鴻安の目の前に風が集まった。
するとそこから、龍が出てきた。
「なんだ?!」
「これは精獣の風龍です」
「おお、すごいな!!」
キリュウも驚いていた。
そして、鴻安は風龍に乗って森まで向かった。
そして森の中
「では主殿、私は木の上を行き来して石を投げる、それを全部交わすのだ」
「よし」
俺はいつものように気合を入れて、試練を受けた。
「行くぞ、主殿」
キリュウは木々に飛び移って石を投げてきた。
投げた石を万象大乱で大きくしてきた。
「うわっ!!」
俺は意外と石の幅がでかいことに気づいて急いでよけた。
「その調子だ、主殿」
それがどんどんと落ちてくる。
「どんどんよける場所が・・・」
「主様」
今まで見ていた鴻安が俺に話しかけてきた。
いったんそこで試練を中止した。
「どうしたんだ、鴻安?」
「少しの間、腕が鈍ってしまって、キリュウさんの試練を受けてみたいのですがいいですか?」
「え?俺はいいけど、キリュウは?」
「私はかまわんが・・・」
そして、俺は今まで鴻安が見ていた所に立って見ることにした。
「では、キリュウさん、手加減無しですよ」
「ああ、精霊相手では手加減はいらない」
そして、キリュウは木々を動き回り、石を投げた。
それを鴻安は、軽々と避けた。
「なかなか、やるな」
そして、また石を投げると鴻安は避けようとすると周りに大きな石に囲まれていた。
そして石は、囲まれた鴻安に直撃する時、石は一瞬にして細かく切られた。
「しかし」
キリュウはまた石を投げた。
鴻安は避けるのをやめて、何かでまた石を切った。
すると切った石の後ろから短天扇を盾にしてキリュウが飛び込んできた。
「くっ」
鴻安はとっさに避けて体制を治す瞬間、喉に短天扇を突きつけられていた。
「終わりだ、鴻安殿」
「そうですね、キリュウさん」
キリュウと鴻安は戦いに近いものをやり終えた。
「そういえば、鴻安は石を何で切ったんだ?」
「あれは、私も知りたいのだが?」
「あれはこの指輪から斬風弦という弦を出し、切り刻むのです」
鴻安は俺たちに、両指の中指に指輪があり、そこから、細い弦が出ていた。
「これで、鴻安殿は、これで石をきったのか・・・」
キリュウは興味があるようだ。
「でも、何でそんな力があるんだ?」
俺は気になっていた。
癒す者がこんな力を持っているのが・・・
「それは・・・夜話しましょう」
そして、太助は弁当を持ってきており、それを昼に食べて試練を夜まで行った。
あとがき

え〜、鴻安シリーズに向けての前作です。
これは、プロジェクトのひとつですので、まあ、いきなり出すと違和感があったんでこれを作ったと言うことです。
そして、鴻安のプロフィールです。
名前:癒治風天鴻安
性別:女
身長:約160センチ
体重:??
属性:風
使命:癒すこと
髪:ロング
髪の色:銀
所持物:箔天琵琶、斬風弦
乗り物:精獣
能力:癒し
好きなもの:花、風の当たる場所、本、平和
嫌いなもの:争い
趣味:読書、琵琶を弾く、風に当たる事
特技:琵琶を弾くこと
こんな所ですかね。
ガチャ
鴻安「今回は少し手抜きになっていませんか?」
うわっ、なぜここがわかった!?
鴻安「内緒です」
 ところで、少し手抜きとは?
鴻安「話し全体ですよ」
 それは仕方がない、これに収めようと主って書いたのだから。
鴻安「なぜですか?」
 そうじゃないと変な場所できる羽目になるからね
鴻安「好きなものと嫌いなものが少ないような気がするんですが」
 それは新しく好きになるものがあると言う設定で持っていきたいと思っている
 嫌いなものも同様
鴻安「それと、なぜ、このような会話を持ちいれたのか」
 それは、いま発売されている守護月天の小説で、プロローグで書いているような書き方を書いてみたかったんですよ
鴻安「そろそろ戻ります」
 それでは・・・・
とこんな会話を入れてみました。
今度からあとがきに「訪問者」と言う風にして書こうかなと思っています。