第2話平和な生活から



平和な生活から



夜になり、俺たちは家に戻った。
「太助様、お帰りなさい」
「ただいま、シャオ」
「ただいま、シャオ殿」
「ただいま、シャオさん」
シャオがニコッと笑って
「太助様、夕食の準備が出来てますので、食べてください」
「ああ、もう腹が減って食べたい所なんだ」
そうして、台所のテーブルに着いた。
ルーアン、フェイは座って待っていた。
「キリュウ、あんた遅いんじゃないの!!」
「これも主殿のためにやっていることなのだが・・・」
「ルーアン、仕方ないだろ、試練に熱中してたんだから」
いつもの事だが俺はルーアンにそう言った。
「たー様がそう言うなら許してあげるわ」
ルーアンはご飯を食べ始めた。
「「いただきます」」
そうして、夕食が終わった。
その後、リビングにみんなが集まった。
「そういえば鴻安、なんであんな力を持っていたんだ?」
「精霊具とはまた違うもののようだが・・・」
俺とキリュウは興味があった。
早速例の話に持ち込んだ。
「では、お話しましょう、実は・・・」
それは鴻安の始めの主の話だった。

「主様」
ここは始めの主がいた時代
それはまだ技術があまり無かった頃の時代
「鴻安や、また戦争に行かねばならなくなった」
「そんな」
昔の主の世界は国取りが盛んだった。
「せっかく国が出来、豊かになってきたのにまた・・・」
「仕方ないんじゃ、取りに行かなくても他の国が取りに来るのだ」
鴻安は昔の主と共に戦争へと出かけた。
そして戦場の王がいる所
「では、お前たちには兵を引き連れ先に行ってもらう」
「はい」
昔の主は素直に答えた。
鴻安は少し不安を持っていたが、口に出せなかった。
言ってもまた、気にしないだろうから
「では行くぞ、鴻安」
「はい、主様」
そして、ほかの部隊と共に兵を引き連れて前線にでた。
戦いが始まった。
昔の主は指示を出しながら戦っていた。
この時はまだ斬風弦を持っていなかったので、剣を持ち戦っていた。
そこに弓がある主目掛けて飛んできた。
「主様!!」
「ぐはっ」
そこにまた弓が何本も刺さってしまった。
鴻安は敵を倒しながら主の前にたどり着くと昔の主を抱え、敵がいない所に逃げた。
「こ・・こうあ・・ん」
「主様!!死んではいけません!!」
だが鴻安の言葉もむなしく、主は死んでしまった。
「うう・・うああああ!!」
鴻安は最初の主と別れることに泣いた。
そして泣きじゃくっている時
「お前は、力がほしいか?主を護る力を・・」
どこからと、一人の男がやってきた。
「うう・・ほしい、もう主を死なせたくはない!!」
「では、お前に力を与えよう」
男は二つの指輪を出した。
「お前にこれをやろう、斬風弦と言う、これを使えば、人間界にあるものならすべて斬れるはずだ」
「これで、うう・・主様を・・守れるのですね」
「そうだ」
そうして、男は去って行った。
男は何者かもわからない、だが、もう男はいない。
そして、男とは二度と会うことは無かった。
その後、この力で主を死から守っていた。
だが寿命と言う死からは守ることが出来なかった。

「こう言う訳です」
鴻安は語り終えた。
「そうだったのか」
そう言ったのはまずフェイであった。
そして、話は終わり、みんな自分たちの部屋に戻った。
「太助様、屋根の上でお話しません?」
シャオは部屋に戻ろうとすう俺に話しかけてきた。
「別にいいよ、シャオ」
そうして、屋根の上に軒轅に乗って行った。
屋根の上に向かうと鴻安とフェイが屋根の上で話しているのを見つけた。
俺たちは屋根の上に降りた。
「太助にシャオ」
「主様にシャオさん」
「鴻安にフェイ、何を話してたんだ?」
するとフェイが黙って立った。
「いや、軽い会話だ、それじゃお休み」
そして部屋へ戻っていった。
鴻安はフェイが先ほど話したことに触れていなかったので言わないで置こうと思った。
「なあ、鴻安」
「何です、主殿」
「いまから、この時代のこと教えてやるから」
そうして、俺とシャオは鴻安にこの時代の事を教えた。
「では、私も、学校に行きます」
「本当ですか?」
シャオは嬉しそうだった。
「後は明日、ルーアンに手続きしてもらわないとな」
「そうですね」
「そういえば、主様、私はどこで寝ればいいのですか?」
俺はハッと思い出した。
いろいろとしていたのですっかり忘れていた。
だがそんな事はいえない。
「シャオ、確か部屋がまだ余っている所あるからそこを羽林軍で掃除して貰えないか?」
この喋り方では鴻安の部屋を忘れていた事を言っているようなものだと気づいた。
だが、鴻安は気づいてないそぶりだった。
「いいですよ、太助様」
シャオは支天綸を取り出した。
「来々、羽林軍」
羽林軍を呼び出すと早速部屋を掃除してくれた。
「では、おやすみなさい」
「お休みなさい、鴻安さん」
「おやすみ、鴻安」
鴻安は自分の部屋に戻った。
「太助様、私たちも寝た方が・・・」
「げ・・もうこんな時間かよ」
「じゃあ、シャオお休み」
「おやすみなさい、太助様」
そうしてみんな眠りについた。
朝になりみんな朝食を取って学校へ向かった。
学校ではまだ鴻安が転校してくることを誰も知らなかった。
今日の朝にルーアンに話したのだからみんなが知ってないのは当たり前であった。
そして、チャイムが鳴って朝のHRが始まった。
「では、今日はみんなに重大なことを言います」
「「なんだ、なんだ」」
俺とシャオ以外の生徒はみんなザワザワした。
「静かに、今日は急遽、転校生が来ました、ほらはいってらっしゃい」
ガラガラ
鴻安は扉を開けた。
「「おお、かわい〜」」
「うお〜、シャオちゃんよりは劣るがかわいいじゃね〜か、なあ、太助」
「ど・・どうだろ」
俺は同対処したらいいか分からず、適当に答えた。
「はじめまして、鴻安です、よろしくお願いします」
「それじゃ〜、空いてる席があるから適当に座っちゃって」
「はい」
鴻安は空いてる席に座った。
「はい、朝のHRは終わり」
すると鴻安の周りは男でいっぱいだった。
「ねえねえ、鴻安ちゃんはどこから来たの?」
いろいろなことを言われて、鴻安は困り果てたその時
「主様」
鴻安が俺を呼んだ。
瞬間、みんながいっせいに俺を見た。
「なんで、太助ばっかりもてるんだ!!」
「この〜た〜す〜け〜!!シャオちゃんと言う者がありながら!!」
「違うんだって、これには訳が」
この時なにか寒気が走った。
キーンコーンカーンコーン
チャイムが鳴るとみんな席に着いた。
俺は助かったと心の中で思った。
だが席が隣のたかしが
「太助、まさか精霊ってわけじゃないよな?」
「そのまさかだよ」
たかしは「はあ」とため息をついた。
そしてたかし、乎一郎、愛原、出雲、山野辺にちゃんと鴻安を紹介した。
「じゃあ、今日は七梨の家で鴻安歓迎会でもするか!」
「「さんせ〜」」
「はあ、やっぱそうなるんだ」
夜に俺の家に集まることになった。
そして、学校も無事終わり、家に帰った。
「ただいま」
するとシャオが入ってきて俺のほうを向いた
「おかえりなさい、太助様」
俺はうれしかった。
「ただいま、シャオ」
俺は反射的にまた言った。
「ただいま」
「キリュウさん、おかえりなさい」
「ただいま」
「鴻安さん、帰りなさい」
シャオはニコッと笑ってみんなに言った。
その時
ドサッ
「な?!何の音だ?」
「太助様、見てきます」
シャオは扉を開けると、男が倒れていた。
「きゃあ、太助様、キリュウさん、鴻安さん」
「どうした!!シャオ」
「どうした」
俺たちがシャオに駆けつけると血まみれの男が倒れていた。
少し動き回ったのか血がそこいらに付いていた。
「一体どうやって入ったんだ?鍵はちゃんとかかっていたのに、それに誰なんだ?」
「こ・・・・うら・・・・もの・・・・」
シャオが男を抱えている時、俺を見て何かを言った。
「来々、長沙」
ポケットから支天綸を取り出して、長沙を呼び出すと男を治療した。
「これで、よくなりますわ、太助様」
「ああ、でもさっきなんか言わなかったか?」
「私は聞こえなかったが?」
「私もですが?」
みんな聞こえなかったようだった。
俺はなぜか初めてあったはずのその男に見覚えがあった。
「あ!!」
俺は思い出した。
そう夢に出てきた男だった。
「どうしたんです、太助様」
「こ・・この男、俺の夢に出てきたんだよ!」
「まさか、主殿本当か?」
「そうなんですか、太助様」
「うん、この男、誰かに斬られたのを夢で見たんだ!!」

訪問者
え〜今日の訪問者は太助君です
「どうも、そして誰に紹介しているんですか?」
見ている人
「あ〜そうなんですか、話は変わるんですが、なんで俺の語り書きなんですか?」
それは一度キリュウ書いたから今度は君を書いてみたかったのだよ
結局失敗した気もするのだが
「それだと、俺のいないときの会話が書けないんじゃ・・・」
大丈夫、場面変えるか裏話とか後で書いてみたいし
それにもう後には引けないのだ
「やっぱり、後々のこと考えずに書くから」
でも書きやすいのは事実
「あ!!時間だ、それじゃ」
それでは〜