異世界からの逃亡者



異世界からの逃亡者



俺はソファーで寝かすわけもいかず、俺の部屋のベットに運んで寝かせた。
血の付いた部分は羽林軍に綺麗にしてもらっている。
「ふぅう、これであいつらが来ても騒がないな」
見る限り、生死の境をさまよっていそうだ。
「長沙、しっかり看護してくださいね」
「お薬を塗り塗りするでシュ」
長沙は男の傷口に薬を塗り始めた。
「それにしても、なんでこんな傷が・・・」
「「おじゃましま〜す」」
そこにちょうどたかし、乎一郎、愛原、山野辺、出雲がやってきた。
「太助様、血の付いた部分はきれいになりました」
シャオもそれと同時に俺の部屋に報告に来た。
「ああ、シャオ俺たちも行こう」
「はい」
そして俺たちが降りるとなぜかちゃんとした料理が並んでいた。
「へへ〜ん、太助、今度は闇鍋の失敗を生かし、各自家から料理を作って持ってきたのだ!!」
「なんでこの考えが出なかったのかが不思議なんだが・・・」
たかしの解説にボソッときつい一言をいった。
「そういやそうだ、野村馬鹿だな〜」
「でも僕たちも出なかったんだよね・・・・」
翔子の言葉が終わると同時に乎一郎が言った。
一瞬沈黙が走った。
「は・・ははは、気にしない、気にしない」
翔子はぎこちなく言った。
そして俺たちはみんなが持ってきた料理を食べ始めた。
さっきの一言が聞いたのか少し静かになった。
俺もいろいろ食べたいのだがこの料理の中に愛原の料理があるのだと思うと食べにくかった。
これはある意味ロシアンルーレットなんだと思った。
「うっ!!」
食べているとき声が聞こえた。
一瞬にして声の主をみんな見た。
たかしだった。
たかしは苦しそうな表情で、トイレに向かった。
そして俺たちはたかしが食った料理を避けて食べた。
(たかしが犠牲になってくれたおかげで食べなくてすむよ)
そう心の中で思った。
みんなも同じ心境だろう。
みんなその料理から避けるように食べ始めた。
「そんなにまずいのかな〜」
愛原は自分の作った料理を食べた。
「ん!?」
愛原は台所に向かった。
やはりまずかったのだろう。
(結局捨てるしかなさそうだ)
「そう言えば鴻安は琵琶を弾けるんだろ、一曲聞かせてくれよ」
翔子が瓠瓜を抱いて鴻安に言った。
「それは、聞いてみたいですね」
「僕も聞いてみたい」
「では、弾きます」
鴻安はポケットから小型の琵琶を取り出した。
すると琵琶が大きくなり、普通の大きさになった。
「今大きくならなかったか?」
「これは持ち運びのために、小さく出来る仕組みになっています、大きくしたりは出来ません」
鴻安は説明すると琵琶を弾き始めた。


一時が立った。
「ふう、危うく気を失いそうだった」
たかしが復活してきた。
愛原も戻ってきた
「何を入れたのが悪かったんだろう?」
そんなことをぶつぶつと言っていた。
「いい曲ですね」
「ああ」
バタン
玄関が開く音がした。
すると
「たー様、今帰ったわよ〜」
ルーアンがリビングに入ると一瞬硬直した。
「何してんの、あんたら?」
「これは鴻安さんの歓迎会だそうです」
シャオが答えた。
「それにしても、すごい会議だったんだな、こんな遅くまでやってるなんて」
時計を見ると
9時になっていた。
「あんまり、内容覚えてないけどね」
ルーアンはあまり耳に入ってなかったらしい。
「もうこんな時間ですか、そろそろ帰りましょうか」
「そうだね、僕も帰ろう」
「帰るか」
「もっといたかったのに〜」
「迷惑になるから帰ろうぜ」
妙にたかしがあっさりと帰ることを言った。
この時間を過ぎたら自分の親に起こられてしまうのもあるからなのだろうが
俺とシャオは玄関に見送りに行った。
「ではシャオちゃん、太助君」
「じゃあな〜太助、シャオちゃん」
「じゃあね、太助君、シャオちゃん、それにルーアンセンセ〜」
「じゃあな、七梨、シャオ」
「また呼んでくださいね、七梨先輩」
玄関から帰るのを見送るとリビングに入った。
キリュウはお茶をすすって、ルーアンは残った料理を片っ端から食べていた。
「ふぅ、終わった」
俺もお茶をすすって休んだ。
ふと傷ついた男の事を思い出した。
俺はお茶をテーブルに置くと部屋に向かった。
部屋に入ると男はベットで寝ていた。
そして長沙も机の上で寝ていた。
「長沙も疲れたんだな」
俺が振り向いた瞬間
バサッ
「な!?なんだ!!」
「この裏切り者!!」
男は俺に殴りかかってきた。
俺はキリュウの試練のおかげで瞬時に後に避けることができた。
だが男は空を殴った体勢から回転を使い、そのまま俺に蹴りを食らわした。
「ぐぁっ!!」
「ふっ、弱くなったもんだな!!ええ!!デルゲイス!!」
蹴りをくらった俺は廊下の壁に当たって倒れた。
男は髪の毛をつかんだ。
「国一番の強さを誇ったお前がこんなに弱くなってるとはな!!」
「うっ・・・」
男は俺の腹を殴り、裏拳で俺の顔を叩いた。
俺は裏拳をくらって倒れた。
「太助様!!」
「主殿!!」
「たー様!!」
「主様!!」
「くっ!!月将シアール、地将シース、日将エルテイク、風将カシナがなぜここに!!」
「シャオ、ルーアン、キリュウ、鴻安・・・・」
俺はうずくまりながらシャオ、ルーアン、キリュウ、鴻安の名前を呼んだ。
「!?な、なに!!貴様ら月将シアール、地将シース、日将エルテイク、風将カシナじゃないのか?」
男はシャオ達と俺を誰かと勘違いしていたようだった。
「太助様を傷つける者誰であろう許しません!!来々、梗河、天陰」
「行くわよ、陽天心招来」
「万象大乱」
「風斬弦!!」
一斉にシャオ、ルーアン、キリュウ、鴻安の攻撃が開始された。
男は構えた。
最初に仕掛けてきたのは天陰だった。
「くっ、はっ!!」
ドン
天陰は突撃したがそれを男は天陰の攻撃をかわし、体を殴った。
天陰は壁にぶつかり、動きを止めた。
「なめんじゃないわよ!!」
ルーアンは台所にあった包丁に陽天心召来をしていた。
「あまい!!」
「万象大乱」
「終わりです!!」
「はあああ!!」
男は陽天心+万象大乱包丁を粉砕すると鴻安の風斬弦が迫ってきた。
「ふっ」
「な!!」
男は俺をつかんで風斬弦がくる方向を予測して盾にした。
「卑怯な!!」
「戦いに卑怯と言う言葉はない!!」
男は梗河を殴ると
「俺はお前たちに用は無い、用があるのはこのデルゲイスだ」
男は俺を指で指した。
「はっ?あんた何言ってんの?デルゲイスって誰?それはたー様よ、」
「ルーアン殿の言う通り、デルゲイスとやらでは無いぞ」
ルーアンとキリュウが言った。
「な、なに!?まさか人違い・・・」
男は考え込んだ。
そして少しの間もめた。
「太助様、待っててください、いま治療しますから、来々「長沙」」
シャオは支天綸から長沙をだして、俺の傷ついた場所に薬を塗り始めた。
「ならこの男、デルゲイスと、うり二つと言うことか・・・すまん!!」
「すまんって言ってすまないわよ!!」
リビングに男と一緒にみんな集まった。
「あなたの名前は?」
鴻安が男に聞いた。
「俺の名は、フェルスと言う、デルハーレ国の一番隊隊長を務めている」
「で、デルゲイスと言う者は何者なのだ?」
「デルゲイスは俺の幼馴染で、部隊では黒将と呼ばれていて、1000人斬りも達成させた奴だが、つい最近のことだった、デルゲイスが姿を消し数日がたった時、ある村が襲われた、そこにいた兵が奇跡的に生き残り、敵を聞くとデルゲイスと他国のアルガルト国の兵達だったのだ、やつは・・やつは!!王に忠誠を強く誓った者なのに・・・」
「そんなに俺は似ているんですか?」
「似すぎている、まるで本物を見てるようだ」
「そう言えば、あなたは私たちを月将シアール、地将シース、日将エルテイク、風将カシナと呼んでましたが、私たちに似てるんですか?」
「ああ、月将シアール、地将シース、日将エルテイク、風将カシナとは、十二将と呼ばれる者たちの四将だ、我々の情報によると、十二将は個人で活動しているらしい、姿とそのくらいしかわからない、十二将に攻められれば大抵は負けている」
「それにしても、あんたはどこから来たんだ?」
ここにいるみんなが気になっているだろうと思うことを聞いた。
「ガルステイラルと言う世界だが、俺も聞きたいここはどこだ?」
「世界の名前は知らないけど、ここは日本だよ」
そしてある程度のこの世界の説明をした。
「でもどうやって来たんだ?」
「我々の世界には空間を移動する力を持つ者がまれに存在するそれを巫女と呼ぶが、その巫女は神に選ばれた者を空間移動させることが出来る、だが、選ばれない者に空間移動を使うと巫女自らの命が減っていくのだ、そしてその力を使い、世界を征服する力を求める者が出始めた、そしてそれを止めるため、強きものを探す者もいる、俺の場合、後ろから敵に斬られたが死ななかった、その時、巫女セレスが俺を空間移動したのだ、そしてここにたどり着いたというわけだ」
みんな頭に?マークが浮かんでいる感じだった。
「まあ、空間移動とやらをしてここに来たのだな」
キリュウがまとめた。
「ああ、そう言うことだ」

訪問者
カタカタカタ・・・
ふう、やっと終わった。
ガタン
「おい!!」
わっ!?
「お前、俺が来ること忘れてねーだろうな!!」
い、いやだな〜設定考えてただけだよ
「まあ、それならいいができたんだろうな」
はいできました
名前:フェルス=アルシルス
性別:男
身長:180センチ
体重:68キロ
属性:無
髪:ぼさぼさのショートカット
髪色:金
武器:主に剣
好きなもの:肉、セレスとのひと時の空間、星
嫌いなもの:敵、意見の合わない者、セレスを嫌う者

「それにしても今回なんか話の流れが変じゃないか?」
と申しますと?
「話の作りに違和感があるような」
気にしない、気にしない、プロじゃないから気にしない
「それでいいのか!!」
仕方ないでしょうが、これがいま精一杯なんだから!!
「わかったわかった、おっと時間だ!!じゃあな!!」
バタン
ふぅ、次回作を作ろうか・・・