−序章(プロローグ)−

Fighting Girls

Battle Revolution for RPG

−序章(プロローグ)−

彼女はどこからともなく流れてきた・・・


そして、目が覚めたときには、すでにそこにいた。


歩き出すしかなかった・・・誰も答えてくれない。


考え出すと自分が自分でなくなってしまう・・・そんな気持ちでいっぱいだったからだ。


頼れる手がかり・・・それは、自分の側に落ちていた、一挺の銃だった・・・。




「・・・・・ん、んんっ・・・。」

陸橋の影で仮眠をとっていた女性の顔に、夕暮れの西日が射し込む。

女性はあまりの眩しさに、思わず目を覆う。

「う〜ん・・・・・・・もうこんな時間か。結構寝込んじゃったわね・・・。」

すくっと立ち上がり、女性は側に落ちていた銃を拾い上げる。

形はベレッタM92FSに似てはいるが、リボルバータイプのシリンダー、

大口径のレーザーサイトが装着されていたりと、全く違う代物だ。

「あたし・・・・は・・・一体・・・・・。」





女性の意識はここで途切れた。でも、結構歩いたのは覚えている・・・。

これからもずっと歩き続けるのか・・・・自分の本当の正体(かたち)を知るために・・・。


誰も答えてはくれない・・・。答えは、自分で見いだすしかないのだと、自らに言い聞かせる。


悲しき宿命(さだめ)に、躯は震える・・・。