続く
FightRPG Dat.6「狂ったモノタチ」
 
アメリカ中西部・・・ラクーンシティーの郊外、アークレイ山地。
 
そこで発生した猟奇殺人事件・・・。ラクーン市警はこの事件の解決にS.T.A.R.S.を介入させた・・・
 
だが、先行するブラヴォーチームの消息が途絶え、改めてアークレイ山地へと潜入するアルファチーム。
 
そして、その最強部隊と共に行動を依頼されたのが・・・・。
 
 
 
某S空港・・・中央ロビー。
 
令「ふぅ・・・やっと着いたわね。結構長旅だっ・・」
 
横「アメリカー!!アメリカー!!!キレーなネーちゃーん!!!」←早くも暴走
 
おキヌ「わぁ・・美神さん見て下さいみんな髪の毛が金色ですよ!!すごいなぁ・・・」←当たり前
 
い「わーいわーいアメリカだぁ〜外国だぁ〜海外旅行だぁ♪」
 
 
・・・・・・
 
 
やっぱこいつ等いらなかったかも。
 
れ「み、みなさん・・・本来の目的を忘れないで下さいね。はしゃぐのもいいですけど・・・」
 
い「なぁに固いこと言ってんのよ、れたすぅ♪アメリカよアメリカ!あたしたち庶民は滅多にこれないのよ?」
 
横「そーそー。時給255円の俺みたいな庶民は一生来れないところだからなっ!!・・・あっ、巨乳のネーちゃんみっけ!!!いただきまーっす!!!!
 
令「えぇ〜〜い!!うっとうしい!!!」
 
どばきゃっ!!←美神の正拳突きが横島の鳩尾にジャストミート
 
美神の一撃に、横島悶絶(秒殺)。そして白目をむいた・・・。
 
令「あんた達もっ!!」
 
い・おキヌ「「は、はひぃ・・・(-_-;)」」
 
すっかり美神の剣幕にビビっちゃってるふたり。
 
当然周囲の乗客&勤務員の笑いのネタになったのは言うまでもない・・・。
 
とか何とかやってるうちに、一行の背後から一人の女性が近づいてきた・・・。
 
 
青のベレー某のような帽子をかぶり、肩にはアーマーらしきものが。
 
そして何より引きつけられる特徴・・・それは澄んだ瞳とすらりとした髪の毛・・・。
 
 
女性「あなた達が、日本のゴーストスイーパー?」
 
横「その通りですお嬢さん。僕等が来たからにはもう安心です。さぁ、化け物退治は僕等に任せてあなたはホテルでゆっくりと・・・」←手を取って営業スマイル
 
女性「え・・・は?」←たじろいでる
 
令「のっけから何しとんじゃおのれはぁ〜〜!!!!」
 
ずがんっ!!←後頭部に回し蹴り
 
怪我の復活の早さのツッコミの前に、早くも煩悩全開の横島に制裁を加える美神。
 
い「・・・もはや慣れた反応ですね。」
 
れ「横島さん、いつもこんなツッコミ受けてるんでしょうか・・・?」
 
れたすちん大正解。
 
令「バカが出しゃばってご免なさいね。ま、もし気に触るようなことをしたら言って下さい。私が殺しますから。
 
単なる脅しでしかねぇ・・・。
 
ジル(以下ジ)「・・・私は、ジル=ヴァレンタイン。S.T.A.R.S.のアルファチームに所属してるわ。よろしく。」
 
令「美神令子。んで今回私のアシスタントとして来た・・・」
 
い「桃宮いちごです。」
 
れたす「碧川れたすです・・・。ジルさん、日本語お上手ですね・・・。」
 
ジ「まぁね。日本には研修で何度か行ったことあるし、個人的にも結構気に入ってるのよ。」
 
横「ボク横島忠夫っ!!こうなったのも何かの縁ですし一緒にお茶でもあぐばぁ〜!!
 
美神・いちごの両名の放つスクリューアッパーに宙を舞う横島。南無三・・・。
 
おキヌ「はじめまして・・・おキヌです。ジルさんは幽霊とか大丈夫ですか?」
 
ジ「え?もちろん大丈夫よ。」
 
おキヌ「そうですかぁ・・・よかったぁ。実はわたしって・・・」
 
ジ「幽霊なんて非科学的なモノこの世には存在しないのだからっ!!!」
 
おキヌ(存在の全否定っ??!)
 
令(ってことは私の仕事の存在意義も全否定かい・・・)
 
い・れ((ある意味あたし(私)達も似たようなものよね・・・。))
 
 
 
などと戯れ言をほざきつつ、一行はジルと共にアークレイ山地へと向かった・・・。
 
現在一行はS.T.A.R.S.の用意したヘリで移動中である。パイロットはもちろん臆病者の代名詞(←酷)
 
のブラッド・ヴィッカーズである。
 
 
令「そんじゃま、軽く状況を確認しておこうかしら?」
 
ジ「ええ。・・・まず2ヶ月前、アークレイ山地のふもとで猟奇殺人事件があったのは知っての通りだと思うわ。」
 
い「でも、美神さんの睨みじゃ、ただの殺人事件じゃないのよね?」
 
ジ「・・・それは私自身も感じているわ。何かとてつもなく嫌な予感がする・・・。」
 
令「もしかしたら、フィリアが言ってたクリーチャーが深く関係してるかも知れないしね。」
 
い「あ、そうか。・・・でも、キッシュ達の仕業って事も考えられません?」
 
令「それはないわ。私はあいつ等のことはよく知らないけど、人殺しを何の躊躇無く・・・しかもこれだけ惨い殺し方なんて出来そうにもないもの。」
 
れ「言われてみれば・・・そんな気もしないでもないですね。」
 
ジ「とにかく、実際行ってみないことには・・・。とりあえず私と一緒に向かうアルファチームのメンバーを紹介するわ。まずは・・・」
 
そういうと、ジルはまず最初に自分の目の前に座る男性に目を向ける。
 
ひげ面で筋肉質な肉体の逞しい男性だ。手に握られている銃はシルバーサーペント・・・。
 
44口径マグナム弾を使用するリボルバー銃だ。
 
ジ「バリー・バートン。彼の銃の腕前はかなり頼りにできるわ。」
 
バリー(以下バ)「バリーって呼んでくれ、お嬢さん方。よろしくな!」
 
 
そして次に目を向けるのはバリーよりも多少若い男性。バリーと同じ身体つきながら
 
銃らしきものは持っていない。武器らしきものといえば左肩にあるアーミーナイフぐらいか。
 
ジ「クリス・レッドフィールド。バリーとは古い仲で元空軍所属。ものすごいタフガイよ。」
 
クリス(以下ク)「クリスだ。よろしくぅ!!」
 
 
そして最後に目を向けたのはサングラス顔の無表情な男。
 
ジ「アルベルト・ウェスカー。私達アルファチームのリーダーよ。」
 
ウェスカー(以下ウェ)「・・・・・よろしく頼む。」
 
い「うぁめっちゃ暗っ!!」
 
れ「いちごさん、失礼ですよっ!」
 
バ「はっはっは!!お嬢ちゃんに素直に言われちゃ文句も言えんなウェスカー?」
 
ウェ「・・・・・。」
 
黙りこくウェスカー。こういうやつほど何を考えているのか分からない。
 
ク「お嬢ちゃん達のことはこっち(アメリカ)でも有名だぜ?期待してるゼ、ヒーローさんよっ!!」
 
い「は・・はぁ・・・・(なんかやりにくいなぁ・・・こういうタイプの人達)。」
 
クリスがポンポンといちご達の肩を叩く。どうやらミュウミュウというものは国境を越えて有名になっているらしい。
 
令「さってと、横島クン、荷物の確認をしてちょうだい。」
 
横「えーっと・・・火炎・冷気・雷撃術札各10枚ずつ、神通棍・・・予備入れて3本。それと軽機関銃『イングラム(弾薬300発付き)』、小型ロケットランチャー一挺、手榴弾7個??!
 
令「よし、全部そろってるわね。」
 
ウェスカーを除く全員『ちょっと待て!!』
 
令「何?何か問題でもある?」
 
バ「日本は法治国家じゃないのか?!何でこんなもの持って来れるんだ!!」
 
ク「それにいくら何でも重武装過ぎるし!!第一密輸じゃねーか!!」
 
い「美神さん・・・とうとう犯罪に手を(涙目)。」←大勘違い
 
れ「私・・そんな・・・美神さん、見損ないましたよっ!!」←さらに勘違い
 
横「まぁ気にすんなって。こんなんまだ序の口だから。ひでぇ時は体中武器だらけと化すからな。」←至って冷静
 
令「話を逸らすなバカタレども。」
 
冷静に同行者(いちご・れたす・横島)につっこむ美神だが、こいつにつっこまれても、もはや何とも思わん。
 
おキヌ「・・・今回ばっかりは何が起こるか分からないって事で、美神さんが密かに入れておけって。」
 
横「だからって素直に入れんなよおキヌちゃん・・・。」
 
い「よく関税通りましたね・・・。」
 
令「言ったでしょ?金で買えないものはないって!!
 
れ「早い話・・・買収ですね。」
 
 
やっぱ呼ぶんじゃなかった・・・ジル達アルファチームはつくづく実感していた。
 
 
3時間後、アークレイ山地南西部・・・。
 
ジル達を乗せたヘリはそこに着陸し、一同は散開するように辺りを警戒しながらそれを確認する。
 
・・・先行していたブラヴォーチームのヘリである。
 
一通り探してみるものの、ブラヴォーチームの姿はなかった・・・
 
ヘリのパイロットであるケビンの死体を除いては・・・。
 
そして・・・
 
い「ふう゛う゛・・・やっぱり来るんじゃなかったぁ。」
 
ク「何だいちごちゃん、もうギブアップかい?」
 
令「ま、いちごちゃんじゃなくてもあんなん見たらテンション落ちるのも無理無いわよ。」
 
あんなんとはもちろん前記の死体である。あとついでに補足しておくが、れたすは既に失神、
 
横島に担がれて進んでいる状態である(当の本人は喜びまくってるので問題ないようだが)。
 
令「・・・・何か来る。みんな、十分に警戒してて。」
 
バ「OK、Ms.美神。」
 
バリーが美神の厳戒令に呼応し、シルバーサーペントを構える。と、その時・・・!!
 
???『Gurrrrrrr・・・』
 
遙か後方から犬のうなり声、そして何やら生々しい・・・クチャクチャという音が聞こえてくる。
 
振り向いた先には・・・犬。だが、ただの犬ではない。
 
体中の皮膚がただれ、右前足、胸部に至っては骨が剥き出し状態。そう・・・医学的には死んでいるはずなのだ。
 
にもかかわらずこの犬達は・・・そう、まるで獲物を見つけたかのような目つきでこちらを凝視していた。
 
令「・・・・さっそうとお出迎えね。横島クン、術札!!」
 
横「は、はいっ!!」
 
言うが早いが、横島はバッグから火炎術札を2枚取り出して美神に投げ渡す!
 
令「おとなしく・・・土に還りなさいっ!!
 
言って、美神は術札を犬達に向かって投げつける。その瞬間術札から凄まじい爆炎が放たれ、
 
犬達を包み込む!!
 
どどぉぉぉん!!
 
令「結構あっけなかったわね。」
 
れ「・・・うぅ〜ん。ここは?」
 
横「あ、れたすちゃん気が付いた?大丈夫、犬のバケモンが出たけどいつもの通り美神さんの一撃で・・・」
 
れ「あ・・・ああ・・あれ・・・。」
 
横「え・・・?げっ、全然効いてねぇ〜っ!!
 
術札によって起こされた業火の中、犬達はゆっくりと歩み寄る。
 
どうやら先ほどの一撃でさらにこちらへの敵意が増したようだ。
 
バ「クソッ!一端逃げるぞ!!」
 
バリーの罵声と共に、一同は全力で逃げる!だが、なおも炎で焼かれ続けながらも犬・・・
 
いや、ゾンビ犬どもは執拗なまでにジル達を追いかけてくる!!
 
バリー・ジルの二人が銃で応戦しながら逃げ続けるも、ゾンビ犬達の勢いは弱まるどころかむしろ強まっていた。
 
その時・・・・!
 
い「きゃぁうっ!!」
 
地面から露出していた木の根にいちごがつまずき、その場に倒れ込んでしまう!
 
その間にも、ゾンビ犬との間合いは着実に狭まりつつあった!!
 
横「っ!いちごちゃんっ!!くっそおぉぉぉっ!!!
 
普段では見せない剣幕で、横島は自らの氣を右腕に集中させて盾のようなものを形成させ、
 
いちごに迫るゾンビ犬に投げつけた!!
 
どおぉぉぉん!!←ゾンビ犬吹っ飛ぶ
 
目の前で粉々に吹き飛ぶゾンビ犬・・・それを目の当たりにしたいちご。
 
しばらくの間放心状態だったが、駆け寄ってきた横島に腕を引っ張られて再び走り出した。
 
い「あ・・・、ありがとう横島さん。」
 
横「いやぁ〜・・・久々のサイキック・ソーサーやったけど、出た出た景気良く。」
 
補足を入れると、サイキック・ソーサーとは横島の霊気(煩悩パワー)が盾状に固めた技で、
 
敵に投げつけることによって武器にもなる。最近出番がないに等しいため、うまくいくかは五分五分だったらしいが・・・。
 
 
・・・ゾンビ犬と遭遇し、4分経過。
 
どれくらい逃げ続けただろう・・・もう唾に血の味が滲んできた・・・。
 
苦しい・・・何処まで逃げ続けなければならないのだろうか・・・。
 
ジルやバリーの残りの弾数も気になる。このままでは全員ゾンビ犬の餌食となってしまう・・・。
 
その時、目の前に光が見えてきた・・・。幻ではない、人工物の光だ!!
 
ジ「あそこにマンションがあるわ!あそこまでダッシュで行くわよっ!!」
 
ジルの一言に、スピードが倍増した美神一行。そして息を切らしながら逃げ込んだ洋館には・・・
 
 
 
続く
 
 
おまけ
 
横「美神さん、この回が始まってから気になってたんすけど・・・俺達何語で会話してるんですか?
 
令「知らないの?今回登場のbiohazardキャラは全員日本語バージョンよ。」
 
横「えぇっ!??!だって全員原作じゃ英語喋ってるのに?!」
 
令「あんたねぇ・・・このSSで英文出してまともに呼む読者がいると思う(←ある意味爆弾発言)?少なくとも私は嫌よ。訳しながら読むのってめんどいもの。」
 
横「・・・それもあると思うんすけど、結局は作者(takku)が英文書けないだけじゃないですか?」
 
令「その通り。・・・でもそういう発言はなるべく控えた方がいいわよ。作者の特殊能力『死の宣告』が発動するわよ?」
 
横「・・・ちなみに、日本語版のジルさん達のCVの設定は元ネタ大辞典にてキャラのプロフィールと共にやっちゃうそうなので、バイオキャラが分からない人はもう少し待っててください。」
 
令「作者の設定が滅茶苦茶で迷惑をかけると思うけど、我慢してね。」
 
 
今度こそ続く
 
 
あとがき
 
ほとんどbiohazardのOPそのものですね。多少いじりましたが、自分の中では違和感無く美神達を
 
biohazardの世界観に溶け込ませることが出来たんじゃないかと思います。
 
あと、上で美神が言ってますが、今回のバイオキャラは日本語吹き替え版の声優陣を使ってます。
 
誰が誰に配役されるのかは後ほどの楽しみということで・・・。