第4話「未来世界の人はやっぱ銀色の服を着てるの?」
第4話「未来世界の人はやっぱ銀色の服を着てるの?」
 
タイトルからいきなりぶっ飛んだことをほざいている作者だが、
 
未来の服と言えばやっぱり銀色系がすぐに思いつくだろう(オヤジ臭い)。
 
まあ作者のつぶやきなぞ、読者の方々にとってはどうでも良いことなので話を戻すことにしよう。
 
太助達は現在、戦艦「T・REX」に乗って未来へと移動中である。
 
前回の話で書かなかったが、この艦自体がいわゆるタイムマシンみたいな物で、あらゆる時代へとひとっ飛びできるスグれ物なのだ。
 
しかし外見がものすごくマヌケなので、先に説明した高性能さの微塵も感じさせない。
 
一方の太助達は、司令室(ブリッジ)にてはしゃいでいた。
 
うおぉぉぉぉぉぁ!!!いよいよ未来の世界へ旅立ちかぁ!!うーっ、おれの魂がまたまたうずいてきたぜ!」
 
「野村先輩・・・すこし黙っててくれませんか?」
 
たかしの熱血がうざったくなったのか、花織が半ギレのツッコミをする。
 
「だーっ!!花織ちゃん、これがじっとしてられるシチュエーションかっての!
そう・・・未来にはきっと、おれのこの燃えたぎるハートを揺さぶってくれる素晴らしいまっすぃーんの数々があるに違いないんだ!!」
 
「先輩意味不明ですよ。ていうか素晴らしいまっすぃーんって何ですか?具体的に述べて下さーい。」
 
「それはもちろん・・・ロ○ット□ンチは常識として目からは光線(ビーム)を発し、なおかつトドメに胸から高熱の・・・」
 
「たかしくん、それってマ△ンガー◎のこと?」
 
「・・・・・・」
 
乎一郎はたかしが著作権違反を起こす前に適切なツッコミを入れた。
 
と言うよりも著作権違反で訴えられるのはむしろ作者の方だろう。
 
「あいつら・・・よくあんなにはしゃげるよな。」
 
太助はぎゃーぎゃーうるさいたかし達を見て、半ば呆れていた。
 
「太助様は・・・楽しみじゃないんですか?」
 
シャオが心配そうな表情で太助を見つめる。
 
自分達が行きたいと言い出したので、太助はそれに渋々賛成したようなものである。
 
ゆえに嫌がおうにも心配してしまう。
 
「いや・・・そういう訳じゃ無いんだけど。今からはしゃいでたら、向こうに着いてから思いっきり遊べないだろ?」
 
「・・・そうですね。じゃあ私も太助様とじっとしてます。」
 
「いや、シャオはたかし達と遊んでなよ。俺はここでじっとしてる。」
 
本当はただ動きたくなかっただけの太助であった。
 
シャオはぺこりと頭を下げてたかし達の元へと駆け寄る。すると・・・
 
「乎一郎さん、その頭の数字は新しいアクセサリーですか?」
 
「へ??」
 
シャオは意味不明なことを乎一郎にのたまい始めた。
 
彼女の言うとおり、確かに乎一郎の頭上には何故か「21」の数字が浮かんでいる。
 
しかも徐々にカウントされていた。
 
「ひょっとしてコレって・・・『死の宣告』ってやつか!?」
 
乎一郎は前回の死刑確定宣言によって
 
作者から『死の宣告』をかけられていた。
 
カウントが0になると戦闘不能になるという最悪な呪いだ。
 
「わーっわーっ!!!乎一郎、大至急作者に謝罪するんだ!!」
 
「takkuさん、僕に呪いをかける暇があるのなら仕事しなよ。
 
・・・・・・
 
「ああっ!!乎一郎、カウントのスピードが速まったぞ!!!
 
「ええっ!?そんな!ちゃんと謝ったつもりなのに!!」
 
「遠藤殿・・・それはただけなしてるだけにすぎないぞ。」
 
状況、更に悪化。
 
「ってーかよくよく考えると遠藤の言うことも一理あるよな。作者一応仕事中の身なんだしそっちの方を優先しろっつーの。」
 
「なるほど。作者は現実逃避に走っているというわけだな?
 
・・・・・・翔子とキリュウ、殺す。
 
「あぁっ!今度は山野辺とキリュウにカウントが!!」
 
「「何っ!!?」」
 
翔子残りカウント14、キリュウ残りカウント1。
 
かちっ
 
「あ」←キリュウ以外全員
 
キリュウは戦闘不能に陥った。
 
 
 
・・・というのはウソで、実際には作者の権力によって
 
意識をあっちの世界へと持って行かれただけであった。
 
でもそうこうしていく内に乎一郎と翔子の残存カウントも
 
残り少なくなってきた(乎一郎「6」・翔子「8」)。
 
このままでは二人ともキリュウと同じ運命を辿ることになるだろう。
 
「うわぁー!!一体どうすればいいんだー!!?」
 
「takkuさん・・・お願いです、皆さんをあまり怒らないでください。」←シャオ(謝罪)
 
・・・・・・
 
「おおっ!二人の頭の数字が消えたぞ!!」
 
「「ええっ!!?」」
 
シャオの願掛けのおかげで、たかしの言う通り、乎一郎・翔子の二人の
 
残存カウントはどこかへ消え去った。
 
乎一郎たちも最初からそういえば良いんだよ。
 
「作者ってもしかして・・・」
 
”太助くん・・・いくら君が主人公でもこれ以上僕を刺激しない方が身のためだよ・・・?”
 
「??!」
 
太助はメンタルな部分に直接作者からの警告の波動を感じた。
 
これ以上けなされるのは作者としても限度がある。
 
「ふう・・・危ない危ない。」
 
「間一髪だったわねたー様。」
 
「と言うよりも皆さん誰と会話してたんですか??←リナ(不思議そう)
 
”・・・・・・”
 
どうやらリナは今までの話の流れが分かってなかったらしい。
 
ある意味シャオとタメを張れるくらいの天然ぶりである。
 
「リナさん・・・いくら何でも普通気付きますよ?」
 
花織がリナに毒づく。
 
「でもリナの言う通りだよな。本来なら作者と会話できるマンガのキャラなんて存在しないぞ。」
 
「言われてみれば・・・。じゃあ何でおれ達は出来たんだ?」
 
「さぁ・・・?」
 
翔子・たかしの一言に一同沈黙
 
謎は深まるばかり。
 
っていうか本来のシナリオからかなり脱線してる気がする。
 
そのことにいち早く気付いたのが主人公の太助であった。
 
「おおっ!?何か話が脱線してないか?」
 
「・・・言われてみればそうだな。って誰のせいだ?」
 
「・・・やっぱり僕のせい??」
 
柄にもなく乎一郎が少ししょげ始めた。
 
「乎一郎!心配すんな、誰もお前を責めたりしないぞ!お前のせいじゃないんだ!!」
 
「たかしくん!!!」
 
ひしっ!
 
たかしと乎一郎はがっちりと抱き合った。男の友情というものは人によっては
 
美しく見えるものだが、このメンバーの場合は
 
「気持ち悪りぃ」の一言でしかなかった。
 
「何でお前らおれ達をそんな変態を見つめるような眼差しでこっちを向いてるんだ?」
 
太助達の反応は、あがなち間違いではないだろう。
 
「お前らには男同士の真の友情の美しさというものが分からないのか!?」
 
「誰も分かりたくないぞ、そんなもの。」
 
「太助、お前もう友達じゃねえ・・・。」
 
たかしからしてみれば、これまで友達と思っていた太助にすらこんな事を言われて
 
ショックなことこの上ないが、太助からすれば変態の仲間入りをさせられることになるので
 
あえて今回はたかし達の敵に回ることにした。
 
「・・・・・」←太助(沈黙)
 
「・・・・・」←キリュウ(新しい試練を考えている)
 
「・・・・・」←残りの奴ら(無心)
 
いつもの嫌な沈黙がやってきた。
 
いつもなら太助とシャオの二人だけが発動させる特権を持つが、
 
このときだけは違っていた。
 
そして、沈黙に耐え切れなくなったある一人が口を開いた。
 
「・・・そういやいつになったら目的地に着くんだ?」
 
「そーよねー。もうかれこれ1〜2時間は経ってる気がするわよ。」
 
沈黙を破り、翔子とルーアンが愚痴り始めた。活発的(短気)な彼女たちにとっては
 
待ち時間というものはあまりにも酷な一時なのだ。
 
「あと、15分ほどで到着します。それまで今しばらくお待ち下さい。」
 
リナの一言に太助達はげんなりした。
 
15分という時間は早く立ちそうなもので、何もすることがないときには
 
ものすごく長く感じるものである。
 
「じゃあ着くまでの間何してようか?」
 
「ショートコントなぞは?」←キリュウ(真剣)
 
「何故にコントなんだ?」
 
15分もショートコントをしていては、最悪の場合
 
目的地前で完全燃焼してしまう事もあり得る。
 
「お前は俺達に笑いで燃え尽きろと言うか?」
 
「主殿は最も得意とするところだろう?」
 
「何でや。」←太助(ツッコミ)
 
どうやらキリュウにとって、太助は身近な芸人と言う位置づけらしい。
 
太助でなくても強制的に芸人扱いされたら嫌なものである。だが・・・
 
「じゃあ私が精一杯のショートコントを・・・」
 
「シャオの場合はただのだろ。」
 
翔子が的確にツッこむ&一同ア然。
 
確かにシャオは素でコントをする事ができるが、最悪の場合、
 
壊れただけの彼女の姿を見て太助は発狂するかもしれない。
 
「その前にシャオ、お前はショートコントってのがどんなのか分かって言ってるのか?」
 
「よく分からないですけど・・・普段の太助様とキリュウさんのやりとりと同じやつなのかな〜って思って・・・。」
 
「やっぱりシャオから見て七梨とキリュウって漫才コンビに見えるみたいだな。」
 
「断じて違うぞ山野辺。」
 
「私も主殿と同意見だ。」
 
ある意味キリュウの試練は原作でも裏月天でも太助とのコントみたいに見えなくもない。
 
「なるほど、自爆ネタというわけですね。」←リナ(真顔)
 
「俺って試練で自爆コントしてるように見えるのか?」
 
言い分はもっともだが、必死で乗り越えようと頑張っている試練を
 
自爆ネタなどと表現されたのは彼にとって心外だったようだ。
 
しかし、リナは真顔でこんな爆弾発言をするような娘だったろうか?
 
自分で産み出しておいて作者自身も自信がない。そして・・・
 
「あと5分ほどで到着します。皆さんお忘れ物の無いようにご注意下さい。」
 
何だかリナの案内が電車のアナウンスみたいな感じになってきた。
 
彼女なりの接待のつもりだろうか?
 
と言うわけでキリがいいので終わります。次回はOCSIAN本部編です。
 
 
 
                                              to be continued...
 
 
あとがき
 
この頃から、正式タイトル名が決まったんだよな・・・。我ながら安直なネーミングでした。