FGBR一発ネタ夏休みスペシャル
「すりる・しょっく・はぷにんぐ(出発日)」
ミュウイチゴ「リボーン・ストロベリーサプラァァァァイズっ!!」
ちゅどぉぉぉぉんっ!!
ジル「とどめぇぇぇぇぇっ!!」
どっかぁぁぁぁぁんっ!!
OPから効果音やら叫びやらいろいろ聞こえてくるが、現在キメラアニマと戦闘中の一行。
ミュウイチゴのストロベリーサプライズで怯ませた後に、ジルがすかさずロケットランチャーで仕留めたのだ。
タルト「ちっくしょぉぉっ!あと少しだったのによぉ!!」
パイ「作戦失敗・・・・さらなる予測致死率(フェタルレート)向上を・・・。」
いかにも悔しそうな表情を浮かべて彼女らを見下ろしているこのお子ちゃまはタルト。
んでその傍らにいる大人な奴、パイ。
二人ともキッシュと同じ異星からやって来たエイリアンである。
タルト「次に合う時は絶対泣かしてやるからな!!覚えとけよっ!!」
言うだけ言って二人は瞬間移動によって自分達のアジトへと帰っていった。
ミュウイチゴ「ふんっ、おととい来なさい!!」
セリカ「ミュウイチゴ・・・キャラ崩れにさらなる磨きが・・・」
今更何を・・・。
〜エイリアン達のアジト〜
タルト「ちくしょーミュウミュウの奴ら・・・妙な仲間を引き連れて来やがって・・・あーもうムカツク〜〜!!」
タルト、完全にご立腹の様子です。
キッシュ「その様子だとこっぴどくやられたみたいだね、二人共。」
パイ「お前にだけは言われたくはないぞ、キッシュ。」
誰もかしこも同じ境遇に立たされている。悪役の悲しい宿命である。
タルト「・・・・・なぁ、パイ。ちょっと気になる事があるんだけど・・・?」
パイ「・・・・・何だ?」
タルト「・・・・人間達、特にミュウミュウみたいな奴らの事を『がくせい』って言うらしいけど・・・そいつら今長い休みに入ってるんだってよ。」
パイ「だから何だ・・・・?」
タルト「・・・・・あいつら何で休まないんだ?」
キッシュ「そりゃボクらが暴れるからだろ?当然の事を聞くなよ。」
一番いちご達と接する機会が多かったキッシュに関しては、彼女らの生活習慣というモノをうすうすは理解し始めているのかもしれない。
パイ「だから我々も休みを取れば奴らも我々の計画を妨害はしない・・・・という事か?」
タルト「まぁそんなとこかな?」
パイ「駄目だ。」
パイは即答した。まぁ彼の性格を考えると当然といえば当然か・・・。
キッシュ「確か世の中には『労働基準法』っていう癒しの言葉がなかったっけ?」
パイ「・・・・・・・・・。」
働いてるんすかあんたら。
キッシュ「計画を成功させる為にも、たまには一息入れた方がいいんじゃないの?」
パイ「駄目だ。」
やっぱりパイは即答する。
タルト「何だよ、パイのケチ!!」
キッシュ「ボクらを過労死させるつもりか?!」
過労死する程あんた最近頑張ってないでしょうに。はぁ・・・しょうがないなぁ
takku『それじゃたまには君達に花を持たせてあげよう。』
タルト「なっ・・・何だぁ?!誰だ!!」
キッシュ「もしかして・・・・・作者(takku)か?」
takku『ご名答。』
パイ「作者とナチュラルに会話させるSSって前代未聞だな。」
takku『・・・・・・』
タルト「ああっ!!パイっ、頭の上に何かのカウンターがっ!!!」
パイ「!!!!!!!!!!」
takku『死にたくなかったら無用なツッコミは控えろよ?』
キッシュ(キャラを『死の宣告』で脅す作者ってのも前代未聞だよな・・・。)
takku『おほんっ・・・・・さて花というのは他でもない。君らにひとときの休日を与えてあげようと思ってね。』
タルト「ええっ?!休みくれんの!?」
takku『うむ。原作の方もあ・ら・もーどに移って実質あんたらの活躍はDVDもしくはVHSだけになってしまったからな。』
パイ「さりげなくひどい事言われたような気がするが・・・。」
takku『アニメの放送も終わったし・・・ねぎらいの意味も込めて君達を2泊3日の温泉旅行に招待しよう。』
しばし考え込む三人。
キッシュ「・・・・・それは征海の意向なのか?」
takku『んにゃ、俺の独断。』
原作者が関わっていないのなら、自分達は好き勝手に動き回れる!そう確信したタルトとキッシュは満面の笑みを浮かべる。
キッシュ・タルト「「是非とも私達を連れてってください。」」
パイ「な、お・・・お前等!!」
キッシュ「ボクらはボクらで休みを貰う事にするよ。たまに休まないと勝てる勝負も勝てなくなっちゃうからね。」
タルト「珍しく意見が合うなキッシュ。」
パイ「貴様ら・・・・・・。」
パイ、完全孤立。
〜一方、カフェミュウミュウでは?〜
いちご「ふにゃぁぁ・・・ねむ・・・・・。」
大きく背伸びをするいちごの後ろで他の面々も各人でくつろいでいる。
いちご「せっかくの夏休みだっていうのにぃ・・・・・どーしてここにいるのよあたし達。」
フィリア「しょうがないでしょ?あたし達しかまともに動けるのはいないんだから。」
美神・・・・GSの書類処理。
烈火達・・・・・学校(呼び出しとも言う)。
香澄・・・・・・・仕事。
残っているのはミュウミュウの5人とジル・バリー・フィリアの8人だけである。
ちなみにセリカは急遽祖父に呼び出されて、今朝早くどこかに旅立った模様。
いちご「・・・・・・あぁぁぁぁぁぁっ!!!休みたいっ!遊びたいっ!!青山くんとデーとしたいぃぃぃぃっ!!!!」
バリー「いけねぇっ、また発作がっ!!」
フィリア「みんな、押さえて!!」
慌てていちごの暴走を、まさに体を張って止めようとする面々。
夏休みに入っても、全く息つく暇がない為、時折このような暴走が見られるようになってしまったのだ。
特に、いちごにとって常に側にいる事の多かった雅也とデートできないという事は酒豪の親父に禁酒を5日間続けさせるくらい酷なものであった。
いちご「はぁ・・・・はぁ・・・・・はぁ〜〜っ・・・・・・。」
全員に取り押さえられ、大きくため息をついてうなだれるいちご。
みんと「全く・・・ため息をつきたくなるのはこっちですわ。」
れたす「でも、私もいちごさんの気持ちに同感です。・・・たまには、ゆっくりと羽を伸ばしたいですね。」
ざくろ「それが出来れば、苦労はしないわ・・・。もとより休みを取れる人は少ないんだから・・・彼らの分もあたし達が頑張らないと。」
はぁ〜〜〜っと全員が大きくため息をつく。よし、それなら・・・・
takku『よろしい、そなたらに安らぎと幸せと充実感を与えよう。』
フィリア「某市の競輪CMのパクリ?局地的なネタを出してもウケは良くないと思うけど?」
takku『・・・・・・・。』
れたす「あぁっ!!フィリアさん、頭の上に宣告のカウントがっ!!!」
フィリア「!!!!!!!」
慌ててカウントをかき消そうとするフィリアだったが、やってそうすぐに消えるものでもない。
しばらくすると諦めたのか、妙に大人しくなった。
ジル「・・・・それで、一体何のようなの?わざわざ私達のメンタル領域に入り込んでまで。」
takku『ん?それはだね・・・・日夜悪と戦い続ける君達に勇者の休日をプレゼントしてあげようと思ってね・・・・。』
いちご「って・・・・あたし達が忙しいのってあんたがいろんな敵とあたし達を絡めるからでしょうがっ!!」
バリー「確かに・・・原作者の指揮ではないが、俺たちは今takkuの管轄下に置かれているし・・・無理もねぇか。」
takku『そんなに死に急ぎたいか?・・・・バリー?』
バリー「・・・冗談だ。んで、どんな休日なんだ?」
takku『フフフ・・・・聞いて驚け。何と、2泊3日の温泉旅行だっ!!近くには海水浴場もあるから思いっきり遊べるぞ♪』
いちご「ええっ?!ホント?ホントに連れてってくれるの?!」
takku『ああ。しかも今ならタダでご招待だ。』
フィリア「怪しいわね・・・・何か裏で企んでない??」
歩鈴「どういう意味なのだ?」
フィリア「考えてもみなさい。このSSは何でもアリのクロスオーバー形式ギャグ小説だったはずよ?ただの楽しいだけの普通の旅行で済まされると思う?」
みんと「言われてみれば・・・確かに思い当たる節がありますわね。」
う゛っ・・・・オリキャラのくせに鋭い奴だな。
takku『ふぅ〜ん・・・そうか、せっかくの休日を踏みにじるという訳か。そうかそうか。んじゃ引き続きキメラアニマやらB.O.W.やらと頑張ってくれ。』
いちご「え、あ、ちょ、ちょっと待ってよっ!!・・・・・ホントに何もない?」
みんと「いちご?!」
しめしめ・・・のってきたぞ、カモが。
takku『ああ、無用な争いごとは起こさせないようにする。無論キメラアニマも出現しないしその他の敵も現れない。お前達の休日を邪魔するものは何もないのだ。』
いちご「行く行く!!是非とも行かせて下さいっ!!!」
フィリア「ちょ、ちょっと待ちなさいっ!!迂闊に行動するとどんどん作者の思うツボよっ!冷静になって考え直してっ!!」
いちごは極限まで追いつめられると、理性のたがが容易に外れてしまう。そしてこいつさえ折れてしまえば他の面々も容易に言いくるめる事が出来るのだ。
takku『んじゃま、決定という事で・・・夜露死苦!』
一同『・・・・・・(あう)。』
後悔後先立たず。
一週間後〜
ざくろ「・・・・確かここだったわね。作者が指定してきた待ち合わせ場所は・・・。」
ジル「の割には本人いないし・・・・。言い出しっぺが遅刻だなんて前代未聞よ?」
などと本人がいないからって好き勝手ほざいてやがる。
クリス「おっ、あれじゃねぇか?妙に小太りして歳の割に老けて見える21歳”パンッ”ごぁうっ!!」
余計な事をほざくバカ男に鉄槌を下す。その様子に唖然とする一同。その理由は二つある。その一つは・・・・
一同『か・・・香澄さんっ?!』
そう・・・自分達と同じ時を過ごしてきた仲間、香澄が自分達に銃を向けているという事実。
彼女の目からは生気の微塵も感じられなかった。
takku「今後おれの気に障る事言った奴から順に始末していくからな。覚悟しとけよ?」
一同『最悪だな。』
人間性の欠片もない。んで、もう一つの唖然の理由はというと・・・・・
いちご「ところで・・・・何であんたらがここにいるのよ!!?」
彼女らの目の前には見慣れた顔×3・・・・エイリアン3人組である。
パイ「まさか・・・・・図ったな、takku!!!」
タルト「いくら何でも敵と一緒に旅行なんか行けるかよっ!!」
キッシュ(ボクは別にかまわないけど・・・・それ言ったらパイに半殺しにされそうだなぁ・・・。)
もうつっこまなくても分かるくらい殺気立ってるし。特にいちご。
takku「昨日の敵は今日の友って言うだろ?たまには敵も味方も忘れて真夏のバカンスをエンジョイするってのも悪くないと思ってな。」
れたす「・・・・・私は賛成です。」
いちご「れたす?!」
身内の信じられない一言に、本日2度目の唖然がくり出される。
れたす「理由はどうあれ、せっかくの旅行なのにケンカは良くないですよ・・・。仲良く行きましょう?ね?」
れたすの訴えかけるような笑顔に、結局全員言いくるめられてしまった。でも、パイのみは違っていた。終始反対の念を崩さない。
パイ「私は・・・・帰る。」
takku「ふぅん・・・・そうか。んじゃあんたこの回をもって出番終了。おつかれさまでした〜♪」
パイ「!!!!!!!!」
本編ですらまだ出番がないのに、一発ネタSSにちょびっと出演しただけでさようならなんて・・・悲しすぎるにも程がある。
一瞬泣きそうな顔になったパイはうなだれながら用意してあったバスに乗り込む。
一応は賛成の態度を示してはいるようだ。
takku「全く・・・最初から行きたいならそういやいいのに、素直じゃない奴。」
歩鈴「誰だってあんな事言われたら嫌でも承諾するのだ〜。いくら何でもひどすぎるのだ〜。」
takku「まぁ大丈夫。遊び始めたらそんな事ひょいっと忘れちまうから。んじゃ〜全員バスに乗れ〜!」
一同『はぁ〜い・・・・』
一部のテンションがやや下降気味だが。旅行自体には支障はない。運転席に腰掛けると、不意にれたすが話しかけてきた。現在エンジン始動中・・・。
れたす「ところでtakkuさん・・・一つ質問してもいいですか?」
takku「何だ?」
れたす「確か・・・バスやタクシーを運転するにはその車の免許の他に『第二種免許』っていうのが必要だったと思うんですが・・・。」
takku「・・・・・。」
れたす「takkuさんって・・・・持ってませんでしたよね?」
持っていないの所だけ妙にアクセントを高くするれたす。無論バス中に響き渡ったその一言が、メンバーの血の気を奪ったのは言うまでもない。
takku『本日は〜takku夏休み観光トラベルをご利用下さいましてぇ〜・・・まことにありがとうございまぁ〜す』
フィリア「逸らした!!今絶対話し逸らしたっ!!」
フィリアのツッコミを無視して、作者のアナウンスは続く・・・。
takku『なお、皆様の生き残りをかけた戦いは既に始まっていま〜す。乗車時はシートベルトをしっかりと締めて歯を食いしばって頑張ってくださ〜い。』
バリー「何を始める気だっ!!何を!?!」
キッシュ「っつーか何を頑張るんだ?何で歯を食いしばんなきゃいけないんだ??!」
さらに続きます・・・
takku『なお〜バスに乗ってる皆様・・・生きてたらまた会いましょう。』
一同『た、助けてくれぇぇぇぇぇぇ〜〜〜〜!!!!!!!!』
いつの間にやら、バスは既に時速80kmの世界へ(一般道路で)。
バスの中はそりゃもう凄い有様でした。
彼女らが無事に目的地にたどり着けるのかどうかは、次回明らかに・・・。
とりあえず続きます
あとがき
えっと・・・先に言っておかなければならない事。
私はここまで酷い性格じゃないですよ。あえて言うなら・・・裏takku。
当初はいちごの両親も参加予定だったのですが、時間の都合上、省略します。ごめんなさいね・・・。