決心




第7話「決心」




太「ん、ふぁぁぁ・・・・良く寝た」
太助はシャオに頼んで羽林軍に造ってもらった一階の自分の部屋で目を覚ました
太助はリビングまでいってカーテンを開けた
太「今日もいい天気で、・・・・・・ってえぇぇぇぇぇぇ!!」
太助君朝から大絶叫です
おかげでこの絶叫で皆さんは飛び起きました(一部除く)
シャ「太助様どうなされましたか?!」
那「ったくなんだよ太助、こんな朝っぱらから!」
出「太助君。朝から五月蠅いですよ。ご近所の方々に迷惑ですよ」
た「太助〜あんまり大声出さないでくれ〜。俺まだ眠いんだから」
乎「太助君朝からどうしたの?」
杉「何の騒ぎだ?」
純「おわっ!何だよ一体?!」
翔「七梨!!朝からうるっせぇぇぞ!!」
花「七梨先輩どうしたんですか?」
音「あの〜どうしましたか?」
眞「何々?一体何が起こったの?」
美「わわっ!一体何が起こったのか美春にも教えてくださいよ〜」
こ「朝からどうしたの?」
頼「何の・・・騒ぎですか・・・」ソロリソロリ←階段から覗き込んでる
フェ「太助五月蠅い」
太助君朝から貶されました
太「俺ってあんま良い配役じゃないよなぁ〜」(泣
朝から黄昏てる馬鹿者「太助」(笑
出「そんなことより」
太「俺の悩みはソンナことですか・・・・?」
太助は一寸虚しい気分になったが出雲達+読者は待ってくれないだろう
出「なんで朝からそんな叫び声をあげたのですか?」
出雲が太助に少しイライラさせて聞いてきた
誰もが朝気持ち良い睡眠と謂う名の快楽時間を潰されれば不機嫌になるのは必至である(作者的にはそうだと思ってる)
太「あっ!そうだ皆外を見てくれよ!」
太助は窓を指差して言った
皆は窓まできて外を見た
一同「・・・・・・・・・はい?」
一同は外を見て間抜けな声を出した
外は真っ暗であった
隣にあったはずの家はなくただ黒い空間だけがずっと先に続いていた
シャ「まだ夜なのですか?」
シャオはそういうと時計を確認した
時計の針は7時を刺していた

(※今かいて思ったけどシャオの発言ありえねぇ〜)

翔「あたし等寝たのって確か8時ら変だよな?」
那「あぁ。皆アノ時眠たかったから皆一緒の時間に寝たはずだ」
それぞれ自分達の記憶を遡っていった
無「何の騒ぎだ?」
無劉の自分の部屋から出てきて一同を見た
太「無劉さん、実は・・・・」
太助は窓を指差して
太「外が何か変なんです」
皆も窓の方を指差した
無劉は窓に近づいて外を見た
無「あぁ〜これなら大丈夫だ。ただの「時空間隔離」だ」
一同「『時空間隔離』?」
無劉の言った単語に皆は無劉に聞き返した
無「『時空間隔離』っていうのはその対象の空間を時間の概念から隔離することが出来るんだ。他にも『次元隔離』等あるが、まぁ〜そこら辺まだ説明しなくてもいいだろう」
無劉は淡々と説明していった
『時空間隔離』というのは大雑把にいうならば
一種の時間魔法でその対象空間の時間を操作することができるのである
術者が時間を早めることが出来るし遅くすることも可能である
太「つまりこの空間に居る間外の時間とこの空間の時間は違うというわけですね?」
無「あぁそうだ。周りの景色が真っ暗なのはその時空間の影響だ」
無劉は皆に説明をしていった
萌「ふぁ・・・皆さんおはようございます〜♪」
キ「うぅ〜おはよう・・・・・」
と今頃起きた低血圧組の二人
萌「あれ〜?皆さん何をしてらっしゃるのですか〜?」
キ「皆どうしたのだ?」
二人はリビングで集まってる皆をみて聞いてきた
太「いや一寸外の暗さで」
キ「外?」
萌「外ですか〜?」
キリュウと萌は、二人一緒に外を見た
キ「なんだまだ夜なのか。目覚ましの調整を間違えたのだろうか?」
萌「あらあら〜。まだ夜なのですか〜?」
無「いや違う」
無劉は今起きてきた二人に先程説明した『時空間隔離』のことを説明した
キ「成る程」
萌「わかったよう〜な、わからないよう〜な?」
二人の反応でもわかるようにキリュウは冷静に考える頭の持ち主なので直ぐに理解できたが、萌はいつものネムネム(ポケポケともいう)状態がまだ抜けない為頭の理解速度が追いつかない状態なのである
無「わぁ〜細かい話をしたほうが良いと思うけど、そうもいかない様子だからな」
無劉は皆を見た
無「皆、昨日俺が説明した内容を理解できたかな?」
太「はぁ〜、一応は。昨日の恐竜騒動と今無劉さんが使ってる訳の解らない魔法を見ちゃうと『もう何でもありだな』と諦めました」
無「あ・あっそ」
太助の深いため息を吐きながらの返答に無劉も一寸後ろに引いた
改めて無劉は皆を見て
無「突然言わせて貰うが今回の事件君達も協力してもらいたい」
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一同「はい?」
その場のいた皆が、無劉が何を言ったのか解らなかった
無「まぁ〜ぶっちゃけて言うと協力しろだがな」
ル「ちょ〜っと待ったぁぁぁぁぁ!!」
ルーアンが待ったコールを出した

まぁ〜当たり前だな

ル「何であたし等が、っんな危険な仕事をしなきゃいけないのよ〜!」
ルーアンさんマジギレです
無「別に死にたければ協力しなくてもいいぞ?」
ル「なんですって?!」
ルーアンは大声を出した
それに続いて皆が講義の声を出した
無「まぁ〜行き成り過ぎたな。今回の仕事に君達一般人と協力をしては良いものではないんだ」
ル「だったら―――」
無「だが、今この家に魔物を集結、魔法の攻撃態勢に入ってるんだ」
ル「は?!」
無「昨日皆が寝静まった時に既に転移魔法で此方に魔物の群れを送り込もうとした者がいたんだ。で、俺はそいつ等が来る前に『時空間隔離で防いだ』って訳さ」
無劉はルーアンに静めながら皆に説明した
太「じゃぁ一体僕達はどうなるんですか?!」
太助が無劉に聞いた
この太助の意見は皆の意見に等しい
無「確実に殺されるだろう」
無劉は短く皆に告げた
この返事に当然黙っていられない者
た「冗談じゃないぞ!」
たかしは無劉に詰め寄った
た「おいお前この異変を終わらせる為に来たんだろ?何で俺等が関係するんだよ!」
出「たかし君落ち着いて下さい」
乎「たかし君落ち着いて」
出雲と乎一郎二人がかりでたかしを抑えた
出「無劉さん説明して下さい。何故我々が殺されるのか」
出雲はたかしを抑えながら無劉に問う
無「昨日も説明した通り過去の人間を殺せば未来人の人口は減るからだ」
出「だったら何故私達の時代なのですか?それでしたら紀元前又は人類誕生の年代まで遡ることが可能でしょうに」
出雲の尤もの意見に皆が「それもそうだ」と言い出してきた
無劉は出雲の意見に首を横に振った
無「それは無理だ」
出「何故です」
無「その年代には誰もが容易く時渡りが出来ない神聖な場所になってるんだ」
無劉の言ったことに皆は首を傾げた
無「創造神はその年代にある全てのものが【元祖】だと言った。と、いうことはコレを絶つともう二度とこの世界は存在しなくなるんだ。更にその年代に創造神の妹弟達と人間の祖が共存して居た。君達も知ってるだろ?アダムとイブの話を?更に神話を?」
太「まさか」
無「そうだ。だが、創造神は妹弟達を神の位に、人はそのままにした。でも、そのままでは神ではない人は寿命で直ぐに息絶えてしまう。だから、創造神は人間に自分達と同じ性別をつけたんだ。そうして出来た二人がアダムとイブって訳だ」
無劉の説明に皆は唖然としていた
無「そんな訳で、そんな昔に戻ることは出来ないんだ」
純「じゃ〜俺等の時代は?」
純一は無劉に疑問をブツケタ
純一達が経験した過去の出来事が今起こっている事件と関っていることを知った
でも、自分達の年代とコチラの年代は数年の違いのみ
これだけで、ここまで影響は起こるのか気になっていた
無「それもあり得る話だ。細かいことはまた後で説明する」
純「わかった」
無劉はもう一回皆を見た
無「これで解ったろ?昔の年代にも創造神が手を出せない状態なんだ。まぁ〜せいぜい『紀元後』から以降で最もこれから危険な輩が出現するであろうこの時期に定められたって訳さ」
無劉は言い終わって少し黙った
無劉は真剣に悩んでいる皆の姿が目に入ったからだ

――これから無劉の事件と関らなくても生きられる――
――でも、――
――それはただ生き延びる時間の延長であり直ぐにその人生は終える――

やがて皆は決心した
太「無劉さん」
無「決まったか?」
太助は頷いた
太「僕達はただ黙ってこのまま死にません!」
太助の言葉に皆が頷き―――
一同「ぜひ僕(私)達も同行させて下さい!」
無「じゃ〜君達の実力がどれ位なのか一寸模擬対決をさせてもらうよ」
一同「はい?」
無「同行するなら其れなりの力が無ければここに居て魔物に殺られると同じさ。君達が魔物と戦う力があるかどうかテストするさ。不合格者は特訓をするのさ。まぁ〜でも、結局は少し強化特訓をするけどな」
最初は無劉の意見が一瞬解らなかったが、無劉が何を言いたいのか解り無劉の尤もな意見に皆は賛成
た「そうだ!弱くちゃ行く意味ないもんな!」
出「確かにそうですね。足手まといなら付いていく意味がありませんからね」
無「じゃぁ〜いいんだな?」
一同はそんなの当たり前の顔で
一同「いいぜ(ですよ)」
無「じゃぁ〜皆は外で待っててくれ俺は少し準備してから行くから」
そういうと皆は外に出た
無劉は一人リビングに残った



皆は決心した
皆のよう一般人を本当は巻き込んではいけない
本来なら俺一人で解決するべきだ
だが、そうしたら俺が負ける確率のほうが高い
俺が負けたら
こいつ等の様に生きている人達を皆消えてしまう
人に代わりは無い
どんなに似せようと本人では無いのだ
俺は今迄人間を怨んできたけど、同時にこいつ等みたいな人間も又見てきた
未来だってこいつ等の意志を受け継いだ人達が何千、何万といた
俺は【管理者】としてこの意思を絶やしたくは無い
昔の【俺】では無い!
皆を死なせてはいけない!
その為にも―――



フェ「頑張らなくては」
無「!!」
フェイは無劉の後ろにいた
フェイは悪戯な笑みを浮かべた
フェ「どうしてそんな風に思うの?」
無「君もまさか?!」
フェ「『心読』の能力があるかって?」
無「ああ」
それっきり無劉とフェイの心の会話が行った
そして――――
フェ「そうなんだ」
フェイは口を開いた
無劉との会話が終わったのだろう無劉もまた
無「そういうことだ。解ってくれ」
フェ「あなたも似たような経験をしてきたのね・・・。私達より長い運命に縛られて」
フェイの無劉を見る目が少し変わった
それは同情する眼差しかもしれない
無「皆が外に居る。俺は少し準備しなくちゃいけないから先に外に出てくれ」
フェ「わかった」
フェイは素直に無劉の言うとおり外に出た
無(さてと、じゃぁ〜フル装備でいきますか!)
無劉は手を前に突き出した
その手の先から西洋の剣、兜、鎧、盾、装飾品が出てきた
無(良し!)
無劉はそれらを自身に着けると皆が待つ外に出た







あとがき


今回は早めに『試練』編にしたかったのですがうまく事が運ばず
結局失敗しました(力不足ですな)
次回こそは『試練』編に突入です
作者の苦手な戦闘です(なら書くなよ)
なんかフェイと無劉がいい感じっぽく見えるのは作者の気のせいでしょうか?