第8話疾風(はやて)の憂鬱



第8話

疾風(はやて)の憂鬱



「ん…んん…」
 婁襄は目を覚ました。
 場所は、先ほどまで戦闘が繰り広げられていた場所である。
 他のみんなはまだ、あちらこちらで、倒れている。
 だだ一つ違うのは、みんなが倒れている場所の中央あたりに、俯いたままで立っている者が居ることである。
「…太助……?」
 すると太助は、婁襄が声をかけるのを待っていたかのように糸が解けたように倒れた。
「太助!」
 婁襄は全身傷だらけだったはずの体を起こし、太助のもとにかけていった。
「太助っ!しっかりして太助!」
「ん…んん……ろ、婁襄さん?」
「そう、私よ。太助、いったいどういうこと?私の傷だけじゃなくて、みんなの傷も治っているなんて」
 そう、風雪を含めて、その場で倒れている全員の傷口が完全に塞がっているのだ。
「いくら風雪の治癒力をもっても、全員を完全回復させるなんて自殺行為に近いわよ?
 でも、風雪は何もしていないだろうし…いったい誰がやったの?」
 婁襄は、本当は分かっていた。
 あの時現れた純白の衣に身を包んだ男がやったのだと。
 しかし、婁襄はある仮説をもとにして、太助にこの事を聞いたのだ。
『あの男は、太助ではないか』
 そして、太助は――
「たぶんそれをやったのは俺…です。たぶん……いや、あの時は俺じゃないから俺じゃないのかも……」
「………どういうこと?」
「あれは俺であって俺じゃありません。たぶん俺の中に眠っていたもう一人の自分かも……」
 太助自身も具体的なことは分かっていないようだ。
 しかし婁襄はこの事で、大きな手がかりを手に入れていた。
「太助、自分の中にいるもう一人の自分って言ったけど、そのことをもう少し詳しく聞かせてくれる?」
「いいですけど…後にしません?」
「なんで?」
 太助は周りを見回してから。
「みんなあのままじゃ、風邪引きますよ?」
「……あ」
 婁襄はすっかり忘れていた皆を七梨家に運んだ。

「…さぁ。聞かせてくれる?あなた中にいるもう一人のあなたのこと」
 皆をリビングや各自の部屋に寝かせ、リビングのソファーに向かい合って話を始める太助と婁襄。
「はい」
 太助は淡々と話し始めた。
「最初に『彼』の言葉を聞いたのは、発霊符を取られ、眠ろうとしたら時でした。」
「彼ってことは、男性なのね?」
「ええ、彼は複雑な気持ちでした」
「複雑な…気持ち?」
「はい、理由は分かりませんが、俺が感じ取れたのは悲しさとわずかな嬉しさでした」
「……あの時、敵を追い返したとき、あなたの意識はあったの?」
「一応ありました。でも夢を見ているような感じで、はっきりとはしてませんけど」
「彼に関して分かっていることは?例えば名前とか」
「名前…ですか?」
 太助は少々思案して言った。
「彼は自分のことを光り輝く者だと言っていました。ですから、呼びやすく『光輝』(コウキ)ってのはどうですか?」
「光り輝く者だから光輝ね、わかったわ彼は一応光輝ってことにしましょう」
「それで…光輝は俺にこう言いました」

『仲間の記憶を呼び覚ませ、さすれば影鬼と戦う術(すべ)を手にいれられる』

「仲間…か…」
「何か言った?」
「いえ、なんでもないわ」
 ボソッと呟いた婁襄だが、何もなかったかのように流した。
「仲間っていうのは?」
「俺もそれを聞きました。そしたら――
『おまえ達が今探そうとしている十二の星の帝だ。あいつらは近くにいる。早く見つけてやってくれ』
 って」
「近くにいるから見つけてやってくれ……か」
「言うだけ言って光輝はどこかに行っちゃいました。俺の中に戻ったのか、それとも…」
「そう…でも光輝には感謝しなくちゃね」 「なんだかんだ言って、光輝は十二星帝でしたし、行き詰まってた俺達に、行くべき道を照らしてくれましたしね」
「まさに光のようにね」
「はい」
「…………」
「…………あれ?」
 わずかな沈黙を婁襄は、疑問調で切った。
「光輝が十二星帝だとしたら星神天様が仰っていた『後継者』って……」
 震えた手で太助を指す婁襄。
 太助はまだ婁襄の言っている意味が分からずキョトンとしている。
「太助?!」
 太助は婁襄の言っている意味をようやく理解し、目を丸くして驚いた。

「くそっ!兄貴の奴!『星転生』までしやがって!どこまで俺達の邪魔をするんだ!!」
「荒れない荒れない、そうやって自分を見失うとまた失敗するわよ?それで神に起こられたらどうするの?影鬼(エイキ)ちゃん」
「華衣(ケイ)か…なんのようだ?」
 影鬼は先ほどと打って変わって、名前の通り鬼の形相になって、華衣を睨んだ。
「なんのようだって…影鬼ちゃんが作戦失敗して、落ち込んでると思ったから、慰めようと思ってきたの」
「慰めなどいらん!」
 言って影鬼はその場を立ち去ろうとしたが――
「影鬼様」
 か細い声で、立ち去ろうとした影鬼を立ち止まらせた者が居た。
「………乙冬(オト)か、なにようだ」
 乙冬と呼ばれた者は女ではあったが、フードを被っている。
「どうか次の出撃は私にさせて下さい」
 その場にいた影鬼と華衣は驚いた。
 乙冬は本来そんな積極的な娘ではなかった。
 どちらかというと内向的で、あまり表だった行動は皆無に等しいはずだっだ。
「今は夏か?それとも冬か?」
「いえ、私は乙冬です」
 二人はこれを聞いて驚いた。
「……何か考えでもあるのか?」
「……いえ、私は何故かあの人達に会わなくてはいけない気がして…」
「……わかった。好きにするがいい」
 そして、影鬼の言葉が終わると、その場に気配がなくなった。

「これで太助も無関係じゃ無くなったわね」
 婁襄の溜息混じりの発言を聞く周りのシャオ達は、困惑を隠せない。
 あまり表情を変えないキリュウまで狼狽えるくらいだ。
「俺は嬉しいよ」
 太助は今の自分の気持ちを率直に伝えた。
「だって、火月に教えてもらっていた剣技だけじゃなくなったからね」
「太助様……」
 シャオは、今の太助の表情に困惑を隠せなかった。
 何か…太助の存在が遠くなり、消えてしまいそうな不安にかられたのだ。
 もう一人、太助の表情をよく思っていない者が居た。
 烈境である。
「……………………」
 烈境は無言の表情、しかし訝しい顔で太助を見つめていた。
「とにかく近くにいるっていう後継者を見つけようぜ!」

 翌日、太助達は学校へ向かい歩いている。
「あ〜あ、どうやって見つけようかな〜」
 結局、近くにいるという後継者の情報が無いいじょう、無闇に動くわけにはいかなかったのだ。
 結局、太助達学校組は学校へ向かっている。
 といっても、三人だけなのだが。
 特に学校に無関係な烈境達は、いろいろな手段で後継者の糸口を探している。

 七梨家リビングで、ソファーにくつろぎながら思案している者がいた。
「とりあえず烈境達に太助の交友関係を調べてもらってるから、それを今は調べるしかないわね」
 婁襄は、光輝の残した言葉の「後継者は太助の近くにいる」と、いう言葉を頼りに、太助の身辺調査を烈境達に頼んでいた。
 昨日の夜は、風雪と金欧のテレパシーで脳内情報を奪取。
 朝方は、地道な聞き込みだ。
 ちなみに婁襄は、テーブルの上に綺麗な水晶を置き、太助の監視をしている。

 と――
 「婁襄さ……婁襄、言われたとおり、主の友人関係調査をまとめてきたぞ」
「ん。ありがと。昨日の夜から調べてたんでしょ?だったら今日は休んでいいわよ。さすがに疲れてるでしょ?」
「ああ、ほかの奴らなんか半分寝てるからな、俺も休ませてもらうわ」
 そう言って、リビングをでていく烈境。
 烈境が出て行くのを確認すると、婁襄は烈境の持ってきた調査書に目を落とした。

「ふあ〜あ」
 大きく背伸びをして、大欠伸をする太助。
 どうやら少なからず昨日の疲れが出ているようだ。
「大きな欠伸だね太助君」
 いつの間にやってきたのか、乎一郎がいた。
「乎一郎か、ちょっと眠くてな」
「ふ〜ん」
 そして、乎一郎は窓の外を見ると。
「太助君、今日は風が強いね」
「ん?ああそうだな」
 乎一郎は、太助の返事を待たずにどこかへ行ってしまった。
「……?」
 太助は、訳が分からなかったが。
「太助様〜ご飯食べましょう〜」
「ああ」
 シャオのポケポケした口調で、太助はそのことを記憶の片隅に追いやった。

「霊気の残り香を辿ってきたけど、ここでいいのかしら?」
 鶴ヶ丘中学の正門に、やはりフードを被った少女が居た。
 今は下校時刻で、大勢の生徒が正門を通って帰宅している。
 フードを被った少女は白い目で見られているが、少女はさほど気にしていない。
「どうしよう…でもただ会うためなら攻撃なんかされないわよね」
 少女は意を決して、学校の中に入っていった。

「さてと、シャオ帰ろうぜ」
「はいっ」
 日直で黒板を綺麗にしていたシャオが、仕事を終え、太助のもとに駆け寄った。
 そして、今日の晩ごはんのことを話しながら昇降口を出ようとすると、フードを被った少女とすれ違った。
(ん…?)
 すれ違ったさい、太助は妙な感覚を得たが。
「それで今日は蟹炒飯ですよ」
 シャオの言葉によって、それは無きものとされたが――
「ちょっと待って下さい」
 突然今すれ違った少女に声をかけられた。
 周りに人がいないのを見ると、やはり声をかけられたのは自分だと思った太助は、返事を返した。
「なんですか?」
「星の後継者の方ですよね?」
 後継者という単語を聞いたシャオは、いち早く太助の前に立ち、支天輪構えた。
 いつでも攻撃できるように体勢を整えた。
 太助もやや遅れて、手の甲の薫の文字を光らせ、名刀薫を呼び出し攻撃体勢に入った。
「まっ待って下さい!別に争う気はありません!」
 攻撃されると思った少女は、慌てて声をかけた。
「私は単に話がしたかっただけです!」
 が――!

 ブォッ!

 どこからか突如の疾風で、両者とも体勢を崩す。
 いや…崩すと言うより、崩さずにおえなかった。
『キャ〜〜!!』
 何が起こったか、両者の未来を尊重し、自主規制する by作者
 突如の疾風が舞い降りた昇降口だが、少女は恥ずかしさのあまり、外に飛び出した。
 太助達も用心しながら少女を追う。
 そして、太助達が外に出ると――

 ブォッ!

 再び、先ほどの疾風が襲いかかった。
 しかし今度は、先程までと違い、少女を狙っている。
 その証拠に、少女の周りだけ強く激しく風が渦巻いている。
 と、突如少女を縛り付けている風が、大きく両断された。
 そして中から黒い鞭を持った少女が息切れをしながら立っていた。
 少女は軽く深呼吸すると、大きく息を吸い込んで、叫んだ。
「風帝(ふうてい)の人!!私は戦いに来たんじゃありません!ただ話がしたかっただけです!」
「………光輝、いや太助君、どうするの?」
 聞き慣れた声が聞こえ、太助は辺りを見回すと、屋上に一人の陰があった。
「昔の通りこの子と戦うか、この子を信用して、話し合うか」
 人影は、話しながら屋上から飛び降り、ゆっくり降りてくる。
「こ…乎一郎?!」
「乎一郎さん?!」
 太助とシャオは、驚きの表情で乎一郎を見るが、乎一郎はいたって冷静に。
「今は僕のことより、この子の事を考えるべきだよ」
 後で説明するから、という乎一郎の言葉で、太助は少女の事に考えがいった。
 が――!!

 ドガッ!

近くによって来ていた乎一郎と、太助の間に黒い漆黒の一つの斧が突き刺さった。
 突然のことに驚く“4人”。
 少女にとっても、これは予定外だった。
「この斧は…深也(しんや)さん!手を出さないで下さい!これは私の問題です!!」
「相変わらず甘いんだよ、乙冬は」
 すると乙冬の夕焼けで長くなった影から、やはりフードを被った少年らしき者が出てきた。
「話し合いで解決したら、あの戦いは起こらなかったはずだ」
「別に話し合いでこの戦いが終わるとは思っていないわ!ただ後継者達に会わなくちゃいけないような気がしただけ!」
「なんだ…今の性格は夏かよ…」
 深也は溜息混じりで言うと。
「とりあえず、今日は会いに来ただけなんだろ?だったら目的達成、さっさと帰ろうぜ」
 深也が乙冬に帰ろうと促すと―
「風刃!」
 突如風の刃が乙冬と深也を襲う。
「キャッ!」
「ぐっ…!」
「安心して、体には当ててないから、でもこのまま帰らないで戦うって言うんなら、容赦はしないよ」
 乎一郎は、普段の乎一郎からは想像出来ない鋭い目で睨んでいる。
「言われなくても帰るぜ、さすがに後継者二人と精霊を相手にするほど力は戻っていないんでね」
 すると、深也は自分の影の中にズブズブと沈んでいく。
 乙冬も深也の説得に渋々従って影の中に沈んで行く。
 乎一郎は無言で二人を睨んでいる。
 やがて、二人が消えると、深也のはなった斧も消えていた。
「太助君の家に行こうか」
 二人が消えてからの暫くの沈黙を、弱々しく破り、乎一郎は歩きだした。
 太助とシャオは、少し遅れてるから歩き始めた。

「ただいま(もどりました)」
「お邪魔します」
 太助とシャオに続き、乎一郎もあがる。
「お帰りなさい太助。早速で悪いんだけど、遠藤乎一郎って子の所に連れて行って……」
 婁襄は言葉が続かなかった。
 話の本人が太助の後ろから顔を出したからである。
「風帝隼(しゅん)の後継者、遠藤乎一郎です」
 リビングにいた全員が乎一郎を見る。
『ええぇ〜〜〜?!』

「最初は夢でした」
 婁襄は、太助、5人の精霊、五龍天、ライとデン達を集め乎一郎に説明を求めた。
「一週間ぐらい前から似たような夢を見るようになったんです」
「夢…?」
「はい、最初は大きな草原に一人ポツンと立っていて、体全体で風を受けている夢でした。
 それが次第に草原から足が離れて、僕自身が風になっていったんです。
 それで、どんどん高く、そして速くなっていくのが分かりました。
 それがだいたい一昨日くらいです。」
「Ai○みたいな話だな、おまえそろそろゴールなんじゃないか?」

 ドゲシッ!

「ぐはっ…!」
「今は真面目な話なんだからふざけない」
「ぶぁい」
 烈境の不真面目な発言に鉄槌を喰らわした風雪。
「……続きを話してもいいですか?」
「どうぞどうぞ、こういうのは日常茶飯事だから気にしないでね」
「はぁ…」
 笑って言う風雪に戸惑いながらも、乎一郎は話を続けた。
「それで…、風の海を進んでいくと、声が聞こえてきました」
「声…?」
「はい、その声はこう言いました…
『目覚めよ、我が力を受け継ぎし、風の子よ』
 …そんな声が聞こえて、昨日の夜の夢はこう言いました。
『光の者が覚醒した、次は汝の番だ』
 …それで夢から目覚めると、いろんな事を理解していました。
 自分の力が誰の力だったのか、戦うべき相手、共に戦う仲間、そして、戦う術を……」
「乎一郎…」
 本当は戦いたくない乎一郎に太助はかける言葉を見つけられなかった。
 シャオを護るために武器を取った太助と違って、乎一郎は、半ば無理矢理戦いに身を投じさせられたのだ。
「戦いたくないのは私達も同じ、でも、あっちは話し合いで終わらせる気はないし、こっちが抵抗しなくちゃ向こうは好き放題に暴れ回って、この星を破滅の星にするわよ?」
「……………」
 それでも乎一郎は答えない。
「考えるのは自由よ、でもね、相手は待ってくれないわよ。
 悲しいことを言うようだけど、戦わなければ生き残れないのよ」
 烈境は小声で「あっ」と言ったが、風雪に沈められた。
「少し…考えさせて下さい…」
 そう言って乎一郎はリビングを出て行った。
「乎一郎さん…」
 シャオも心配して乎一郎の後をお追うとしたが。
「ルーアンさん」
 ルーアンはシャオに笑いかけると無言で乎一郎の後を追った。

 乎一郎は、七梨家の庭にある木にのぼって、夜空を見上げながら考えていた。
(やられたらやり返す…僕はそんな戦いはしたくない…でも…やられる前にやってしまう戦いもしたくない…)
 乎一郎はふと月を見上げると―
「遠藤君」
 ルーアンが物干し竿に乗って、乎一郎の傍らに佇んでいた。
「ルーアン先生…」
「遠藤君、星空のデートにでもしゃれこまない?」
 ルーアンは人指し指を立てて、軽くウインクして、笑って言った。

 空は、星がいくつか見え、地上は電気の光で綺麗に見えていた。
「………………」
「………………」
 そんな中、物干し竿に座り、宙を泳ぐ二人の影があった。
「遠藤君はどうして戦いたくないの?」
 乎一郎は、ルーアンの突然の質問に、一瞬体をびくつかせた。
「僕は…やられたらやり返す、そんな戦いはしたくないです。
 でも…やられる前にやってしまう戦いもしたくないです…」
「……たー様は…」
 ルーアンは月を見ながら話始めた。
「たー様は…どうして戦う事を選んだと思う?」
 月を見ていた目線を、乎一郎に優しく向けた。
 乎一郎は、そんなルーアンの目を見て、月に目を上げた。
「太助君は……シャオちゃんを…守るため……っ!!」
 乎一郎は気づいた。
 太助も本当は戦いたくなく、愛する者を守るために、武器を取ったのだと。
 そして乎一郎は恥ずかしくなった。
 自分の愛する者を戦場にやり、自分だけ生き残ろうとしていたことに。
「………ルーアン先生」
「…なに?」
 乎一郎は真剣な目で、ルーアンは優しく包み込むような笑顔で見つめあった。
「先生…僕は…………」


「なぁルーアン、乎一郎になんて言ったんだ?」
 ルーアンは、口に饅頭をくわえながら、太助の方を向いて、饅頭を飲み込むと。
「尽くすのもいいけど尽くされるのも悪くないわね」
 ルーアンは目をつむり、浸るように言うと。
 人指し指を立てて、軽くウインクして、笑って言った。
 太助は、そんなルーアンに多少面も喰らって目を大きく開けたが、ルーアンの言ってることを理解したのか、微笑した。
 すると。 「じゃあ改めて、新たな仲間の来訪を祝して!」
 烈境が、ジョッキに酒を並々入れて、かまえる。
 乎一郎も、その輪の中に入って笑顔でいる。
 それは、戦う意志を持った者の笑顔だと、太助は思った。
「ほらっ、主!婁襄も!そんな隅で話してないで、こっちに来いよ!」
 烈境は、隅で話し込んでた太助とルーアンをみると、ジョッキ片手で、勢いよく引っ張った。
 太助とルーアンは、烈境に引っ張られ、輪の中に入っていった。
「遠藤乎一郎君を祝して!」  烈境が、ジョッキを高々とあげると、皆も手に取ったコップやジョッキを高々とあげて。
『かんぱ〜い!!』



座談会
グ「ネタがない!!」
風「のっけから何言ってんのよ!」
グ「ネタがないもんはしょうがないだろ?」
婁「ホントにネタがないの?」
烈「…そういえば………」
グ「?」
烈「9ヶ月になるんだよな」
グ「ああ、そういうことか」
風「確かに、9ヶ月ね。っていうかこのHPが出来てからもう少しで11ヶ月になるのよね」
婁「ってことは……後1ヶ月ちょいで1周年?!」
グ「………どうする?」
烈「いや、それは俺たちの台詞だろ?」
風「まさか何も考えていないなんて事は……」
グ「いやいやいや!一応考えてあるぞ?2つばかり!」
婁「どういうのなの?」
グ「ここで言ったら駄目だろ?」
風「それもそうね、だったら作者あとで、私の家に来なさい」
グ「遠慮する。言うまで帰してくれなさそうだから」
風「………」
烈「それで今回の反省は?」
グ「今回は2点ばかし、1つ目は6,7話の設定を活かしきれてなかった。2つ目、最後の乎一郎とルーアンの対話がいまいちだと思った」
婁「もう終わるの?」
グ「だって、ネタ無いもん」
風「はぁ……この駄目作者は…」
烈「と言ったところで座談会お開き←笑点風」
グ&烈&風&婁『再来!!』



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