【CrossRoad】のあれこれ




【CrossRoad】のあれこれです。


:お話作成あれこれ

 過去の記憶の過去というシャレで造ってみました(ぉ
 雷が五行思想では木行に属するので、木行の時代に支配者だった存在、フツギ神とジョカ神を当初扱おうかとも考えてみましたが……翔子はシャオの保護者でしょう!というオバカな妄想で、鱗繋がりってコトでティアマトに。
 木行は命も司っているらしく、神々という命を産み出し、神々の中で唯一、産み出した命の為に消滅した女神ティアマトは翔子に相応しいかなぁとも妄想。

 で、そんな翔子に相応しい過去は……と、ちと思考してみて、ジョカ神は共江という神を殺したりしてかなり狂暴な神なので、「雷帝に相応しい狂暴さ→雷帝に望まれた物→望まれなかった神」という発想が。
 あと、某作品で神々をその身に招き、最強の兵士に仕立てる。というアイデアを見つけ、流用・流用。
 最後に、雷帝を呼ぶ存在として、原作にも未登場な翔子の父親とその一族を選択。
 一族の設定決めでムダに設定が貯まる貯まる。


 各人物、そして勢力の設定をざっと

1山野辺家
:中国の古代王朝「周」時代の呪術・方術を受け継いできた周族が在る時期に日本に渡来した末。
 敵部族を滅ぼし、その神々を己の守護神として帰順させる呪法を操り、日本に専制君主制を持ちこみ、律令制を定めた。
 日本の神々・精霊を誅殺・封印し、使役して北はエミシを滅ぼし、南はハヤトを、そして同族すら「鎮護国家」の名の元に屠ってきたヒトシュラ達。
 天武天皇に仕え、以降、荒ぶる神々を鎮める為「贄の貯蔵庫」として存在しつづけていた集団。
 来るべき「冥」の勢力に対し、ジョカ神を降臨させて対抗しようとしていたが、失敗。
 命を産み出し、育む女神「ティアマト」が召喚されてしまう。
 現在は、「冥」の勢力に対抗すべく、特務政府機関「デビルバスター」と共同戦線を展開する一方、ヨーロッパの魔術を導入・軍事流用している。

 山野辺家の呪術は、陰陽道・仙術とは異なり、選ばれた血族(すなわち、自身の一族)から生贄を選出して神と交渉する術。
 召喚した「神」を産まれてくる子供に宿らせ、霊的世界から人間の世界を守る「防人」として「使用する」ことを目的にした呪術「神保兵」によって一族を構成している。
 陰陽師や密教僧が神や摂理を味方につけるのに対し、「神や摂理を屈服させる」術。
 貴族たちが互いの権力闘争に術を使ったのではなく、人間が神(そして精霊)を殺す為に研ぎ続けた唯一つの刃。

2「ティアマト」
:古代バニロニアの女神で、夫から子供達を守り、その子供たちに「殺された」女神。
 彼女の死後、世界は産まれた。
 彼女は世界の全てであり、「あらゆる存在=命」であり、全ての命が持つ闇も光も知っており、正も邪も醜も美も等しく現在という世界を創っているのだという事を知っている。
 其れゆえ、彼女は世界を創り続けている「人間」と同じく泣き、笑い、愛し、憎しもうとする。それは、最高者たる存在がこの世界を絶対的に肯定しているコトでもあるのだが、真実を知る者からは余りに歯痒く、傲慢に映る……
 彼女がその気になれば、地球の全ての生命を不老不死にし、人類全ての意識を有史上の誰よりも高め、「楽園」にする事も出来る。が、敢えて彼女は「今」を創り続ける有限の命に自分である世界を委ねている。

3「山野辺 翔」
:翔子の叔父。
 山野辺家の中でもかなり高位の存在で、本来ならば良き協力者として太助たちの前に現れただろう人物。
 が、その存在は消滅し、ティアマトの力を隠す役目に就いている。  山野辺翔子という少女を守り、「今」を肯定するティアマトの意志を守る為に。
 翔子が山野辺家でない普通の人生を送れるよう。

4「山野辺 不比人」
:翔子の父親であり、山野辺家の当主。
 冷徹な面を持ち合わせる山野辺家の「最高権力者」であり、翔子に宿る筈だったジョカ神の力を以って、冥勢力との戦いの後、表舞台への影響力も手にしようとしていた。
 それは、自らの肉親を生贄に深淵の縁から人間世界を守ってきた一族の願いであり、最高権力者は下の者が操る人形に過ぎない事を熟知した彼故に下した計画だった。
 翔子はその為に生み出された駒に過ぎず、一族はジョカ神の狂暴さと力のみを求めていた。そこには、愛情なぞ微塵も無く、必要不要のみが確立されている。
 ジョカ神降臨に失敗して以降、不比人の判断で欧州魔術も取り入れ、急速な軍事拡張を行い、不比人自身も古来の呪術以外に、所謂「闇の魔術」を極めている。
 多分、イギリスとは仲が悪いと思われる。

5「ジョカ神」
:太古の神であり、神仙すら及ばない高位の存在。
 人類を創造し、支配していたが、優しい神ではなく、逆らう者、従わぬ者は容赦無く撃ち滅ぼしてきた神。
 かつては、共工という反逆者を倒す際に天を支える柱を壊し、地上を滅ぼしかけた。
 神仙すら、彼女の用意した「支配の為の駒」に過ぎない。脆弱な精霊たちが自分に反抗しない様、それらを滅ぼすべく用意した。


□ あれこれ
 山野辺家は一見すると強力な集団ですが、人の集団なので当然一枚岩ではありません。
 厭くまで裏方に徹し、「冥」勢力との戦いすら歴史の深淵で起きたささやかな波としてしまおうとする穏健派と、「冥」の勢力を利用して表舞台への影響力を手にしようとする一派もいれば、より突き詰めて太助たちと「冥」の戦いを避け、その後の世界に温存した戦力でもって君臨しようとする者達もいます。
 が、どの道「優しき女神ティアマト」は必要とされておらず、翔子は不確定要素として警戒はされても、誰からも「仲間」として認識されてはいません。

 烈境達は、山野辺家のこうした一連の行為には嫌悪感すら感じています。
 それは、山野辺家の先祖がかつて大陸で行った同じ事に由来しており、その結果は計り知れない程の命と引き換えの繁栄でした。
 かつて、山野辺家の祖先周王朝は呪術をもって無限増殖する食料「視肉」と、同じく無限増殖する資材「息土」による文明を武器に支配を拡大しましたが、それらはおぞましい王族の生贄によるジョカ神との交渉によってもたらされ、武王たち王すら、生贄によってジョカ神から授かった天子でした。
 烈境達は、そんな周王朝の血で築かれた繁栄と、血の枯渇による衰退を知っており、弱き人間の暗黒部分として記憶しています。
 一部の犠牲で繁栄を教授する民衆。しかし、彼等は悲しい程に平和的で、穏やかな人達でした。
 狂気に支えられた平和と慈愛に満ちた秩序ある理想国家。しかし、烈境達は、それを否定する事は出来なかったのです。

:その他
 以前書いた「はじまり〜」の再利用デスネ(w
 弱き者、その名は人間。とでも云うべき山野辺家と、かつて目の当たりにした人の暗黒面と再会した烈境たちを中心にした話になるでしょう。多分。